「バベルの塔」タワーリング・インフェルノ everglazeさんの映画レビュー(感想・評価)
バベルの塔
クリックして本文を読む
138階建て超高層ビルで起きた火災。
一棟の中にオフィス階と住居階があるビル。既に70年代にあったんだ〜とその斬新さにまず驚きました。
一部の人間が私腹を肥やす為に、建物の安全基準がないがしろにされていることなんて、残念ながら未だに問題になっています。建築業界に関わる人達には、5年に一度鑑賞して欲しいと切に思いました…。
地震と火災ではエレベーター使用禁止の理由がよく分かり(^^;)、利用者にとっての現実的な教訓も散りばめられていました。そこまで感じるのも、描写がリアルに見えるからでしょう。炎の勢い、高層階ゆえに強風で窓ガラスの破片が室内に吹き込む様子、大量の水に押し流される人々、落下していく人々…。我先にとロープにつかまり周りを蹴落とす娘婿の姿は、蜘蛛の糸そのものです。女性の多くがイブニングドレスという避難に最も不適切な服装なのもハラハラしました。善良な登場人物もちゃんと?犠牲になってしまう筋書きは、災害時の危険は皆に平等に降りかかるという点を指摘しているようでした。
McQueenが冷静な態度、勇敢な判断と行動に徹する、頼もしい消防隊長を演じていました。たとえ助からなかったとしても、頼れる消防隊員の姿を目にしただけで、救助される側は落ち着くんだろうなぁと思いました。
ひとつの小さな不正が大きな災難を呼ぶ、管理・制御出来ないものを造ってはならないと、観客を戒めつつも、映画として十分面白く、見応えのある作品でした。
コメントする