大脱走のレビュー・感想・評価
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日曜洋画劇場の時代
まだビデオもなかった昭和40-50年代、日曜夜に淀川先生の解説を聞きながら観た日曜洋画劇場を筆頭に、おばちゃまや水野、萩、高島、筈見ら主先輩の豪華解説陣による日替わりの洋画劇場は国民的娯楽の一つでした。
人気N01はドロン、マックの両先輩、特に大脱走は頻繁に放映されていて洋画劇場の帝王でした。
洋画全盛期を知る者には説明不要の傑作ですが、改めて観なおすとマック先輩主演というよりは脱走兵の群像劇で七人の侍的です。
戦争の悲惨や陰鬱とは無縁にコメディ調に近い明るい雰囲気で演出され、メッセージ性は希薄で正にエンタメの王道のような作品です。
ただ、若い人には冗長な印象を持たれるかもしれませんね。
スティーヴ・マックイーンのオートバイ疾走シーンが最高!!
1963年のジョン・スタージェス監督作品です。
168分と長いのですが、長さを感じさせないテンポの良さ。
先ずいきなりスイスアルプスが見晴らす草原をマックイーンが
オートバイを走らせています。
そして流れる「大脱走のマーチ」
ワクワクと期待が高まります。
(この歌・・・日本語の歌詞が浮かぶんですよ)
第二次世界大戦のヨーロッパ戦線。
ドイツ軍の捕虜収容所から連合軍の捕虜70数名が集団脱走を
計画します。
床下からトンネルを掘って塀の外へ抜ける大胆な計画。
サスペンス、アクション、ユーモア、と3拍子揃った快作です。
計画、実行そしてその後のプロセスがテンポ良く進みます。
これは実際の事件に基づいた実話で原作者のポール・ブリックヒルは
当時英空軍のパイロットで実際にこの大脱走に参加した生き残りです。
なるほどリアルな筈ですね。
マックイーンが国境をオートバイで疾走するシーン、
ラストシーンの独房のキャッチボール、
映像に残る名シーンですね。
Great Escape
ここ最近スティーブ・マックイーンの出演作を何本か観ている。
何しろスティーブ・マックイーンもチャールズ・ブロンソンも、お名前を聞いたことがある程度。この作品はスティーブ・マックイーンが主演ではあるものの、大脱走に関わった連合軍そのものが主になっていて、とても見応えがあった。
まず映画が始まって、流れる大脱走のマーチ。
おぉ この曲、大脱走だったんだ。このテーマ曲から軽快でコミカルに感じてしまったが、
こんな大掛かりな脱走劇が実話だとは。
できる限り忠実に再現されているようで、脱走不能と言われるドイツの捕虜収容所での脱走計画がこんなにも大規模でなされていたことに驚いた。250人が脱走できる計画で、それぞれの役割を担い、怪しまれずに脱走する穴を掘り進める。なんとも粘り強い根気がいる作業だ。緊張感が伝わってくる。
掘った土をズボンの中に隠して外へ持ち出す方法は、この大脱走を観るまで"ショーシャンクの空に"でのワンシーンが記憶に新しいが、なるほど大脱走がリアルだったか。
収容所の外の森まで穴を掘り進めたはずが、少し距離が足らなかったことで見つかってしまい、なんとか脱走できた将兵たちもあちこち散らばった。しかしほとんどはまた捕らえられたくさんの将兵たちが銃殺で亡くなったのは衝撃的だった。
戦争の銃撃シーンは無いものの、シンプルかつ丁寧に作られていて、第二次世界大戦という戦争の最中で捕虜となっても悲観すること無く生きようと切望する将兵たちが印象的だった。
きみに読む物語のジェームズ・ガーナーさん出てらしたんですね。こういった俳優さんの若き時が観られるのも醍醐味です。
いろいろ緩いけど
何度も見ているけど、午前10時の映画祭でまた観ました。
今の感覚だと色々緩いし、50人も亡くなっている実は悲惨なハナシではあるんだが、オープニングで、花なんか咲いてる田園風景の中をドイツ軍に周囲を固められた捕虜トラックご一行が延々行くのに合わせて、軽快なテーマがまるっと全部流れるところからぞくぞくしてテンション上がりまくり。
多くのスターにそれぞれ見せ場がある夢のような映画。
じゃがいも焼酎作って独立記念日を祝う3人しかいないアメリカ兵とか、国籍の違う収容者たちの個性も面白いし、スペシャリストたちがそれぞれの得意分野を披露していく所、後半の脱走の部分、流れがわかっていても毎回飽きない。
緩いからこそ描ける、シンプルな「友情」がまた良い。
この映画を見て、ジェームズ・ガーナーが好きになりました。
でも、何と言っても不屈の男、スティーブ・マックィーン!
バイクのシーンは言うまでもなく(柵越えジャンプは別人のスタントですが)、きびきびした動作と小柄で均整の取れた体格は、どんなどころでも絵になってて、やっぱりスターだ、と思うのです。
オールタイムベスト
よくあるオールタイムベストでは大抵「ゴッドファーザー」が一位になってるけど、私の中では「大脱走」が断然一位。
まさに映画の教科書。何回観ても飽きることがない。
まず、ドイツの連合軍捕虜収容所からの脱走という実話をもとにしたストーリーが良い。
のちに「将軍」を著したジェームズ・クラベルによる脚本が良い。ゲシュタポに目をつけられているビッグXバートレット、アメリカ空軍バイク乗り独房王ヒルツ、閉所恐怖症のトンネル王、登場人物一人ひとりの魅力的なこと。はっとするような台詞。
演出が良い。
撮影良い。アルプスの雄大の風景。
編集が良い。
アクションが良い。スティーブ・マックィーンのバイク
エルマー・バーンスタインの音楽が良い。
そして俳優が良い。
この映画に足りないのは女優だけ。だが、無理に女優を出してくる必要は全くない。(女優パートが長くなかったら「七人の侍」が一位)
昨今の台詞で全部説明してしまう日本映画や見たいもの全部見せてくるハリウッド映画の下品さに満足できないのは、今作のような良く出来た作品を洋画劇場で毎週観て育った世代だからなのだろうな。
ドキドキとハラハラ、そして、、、
午前十時の映画祭にて鑑賞。ありがとうございます。
何度も脱走を試みる連合組兵士と難攻不落のドイツ軍捕虜収容所の対決はハラハラしました。
そして、ハラハラの脱走後にドキドキの追いかけっこ。
うーん、救われねぇな。テーマソングの陽気さ加減と上手い対比だ。
登場人物それぞれの物語が見える話の組み立ては見事でした。
やっぱり名作には名作たる理由があるのですね。
タイトルなし
午前10時の映画祭にて
軽快なテーマ曲にユーモア溢れる面々
明るい雰囲気で大脱走成功の話かと思ったら、そうではなく勇猛果敢に挑む不屈の精神の男達を描く映画だった
捕虜収容所内でいろいろプロフェッショナルが揃っていて分業、組織化する様はお見事 馬鈴薯焼酎製造と皆に振る舞ってるのも楽しそう
失敗しても独房行きで独にしては手緩いのは空軍管轄だからなんですね ナチスとは別、この辺に独軍にも陰りが見え始め
戦線を撹乱するのがゴールと言っていたので最初からなんとなく先が見えていたような気がする(カベンディッシュがドジ) それでも勇敢に挑んだ面々 ナチスの車外に出ろとは概ねそういう意味...
ロジャー役のリチャード・アッテンボロー、遠い夜明けの監督だった!
2もあるみたいなのでその後が気になった
さすが名作
テレビ放送などで、細切れに見た記憶はあるもののしっかりと最後まで見たのは、これが初めてです。主演はスティーブ・マックイーンで、全編に占める割合は意外と短いですが、有名なバイクのシーンが印象的ですね。かっこいい!脱獄の場面はハラハラドキドキで「逃げて!助かって!」と心の中で祈っていました。実話なので、ハッピーエンドとはなりませんが命がけの脱走やバイクで追跡される場面など、美しいヨーロッパの景色との対照が印象的でした。在りし日の大スター、スティーブ・マックイーンが本当にかっこいい。それと、チャールズ・ブロンソンも素敵でしたね。日本人にも言えますが、この時代の男性は男臭い魅力の俳優が多いですね。(この映画には出ていませんが女優は色っぽくて美しい)時代とともに、スターに求められる魅力が変化するのでしょうか。古い映画を見ると価値観や物事の基準の変化を感じると同時に、映画の普遍の魅力や携わる人たちの情熱も感じられます。
これもまた戦争
午前十時の映画祭にて鑑賞。
3時間近い上映時間ながら、全編通してスリルが持続している。それでいて、脱獄準備中のコミカルなシーンやメインテーマなど各所に緩やかな空気感もある。
塀の中には色々なスペシャリストがいるものだ。
あっという間の3時間
初めて観ました、大脱走。面白かった!(これが実話に基づいた話なんて信じられないなぁ)
登場人物のそれぞれがキャラが立っており、印象的なのがこの映画を飽きさせない要素の1つかもしれません。
子供の頃から聞き覚えのあるテーマ曲のお陰でシリアスな雰囲気も和らぎ、何処か陽気なムードが映画全体を包んでいました。
最高です。
もう何度も劇場で観てきました。テレビやビデオも何回もみました。
あれだけのキャストが出ていてしっかりと見せ場があり、しかも最後は悲劇的な結果になるのに何故か感傷的にならないのは、明日への希望と思えるようなシーンで締めくくり、最後の登場人物紹介があるからなのかなと思ったりします。
エンターテイメント映画の傑作です。
バーンスタインのテーマ曲も最高です。
見るべき、語るべき映画の教科書の一つ
テンポのよさ、脚本の面白さ、役者陣それぞれの際立った個性が生み出す質の高い演技と演出、カメラワークの美しさ、どれを取っても素晴らしい。劇場で鑑賞出来た僥倖に対して、心から感謝したい。
今観るとさすがに、、、
当時だと、空前のスケールで、オールスターキャスト、映画史に残る映画、だとは思います。だけど、さすがに今、他の映画も見たり知ったりした状態で観ると、そんなに手放しでの賛辞は無理かな。
午前十時の映画祭で観ました。
当時、最も厳しい収容所みたいに映画紹介に書いてあったように思いますが、脱獄歴の多い捕虜を集めた割には管理がグスグス。
一つ目の抜け穴が見つかっても、犯人探しをしないから、次の穴が簡単に作れて、76人脱走、50人射殺ってことになるんです。
抜け穴見つけた時に、捕虜10人見せしめに射殺したら、40人助かったのに、、、、
なんて思っちゃいけないんでしょうね。史実に基づくそうですから。
状況は違うんでしょうけど、ラーゲリとかと比べると、ずいぶんと、捕虜に甘かったんだなと。本当に史実に基づくのかな?
約60年前の映画だからか、のんびり感もたっぷり。
やっぱ面白いっ!
「午前10時の映画祭」で上映されていたので、初めて映画館の大画面で鑑賞。
ちょうど60年前の映画なんだねー。
子供の頃、TVで見たことがあり、その後もレンタルビデオやDVDで何度も鑑賞しているが、映画館での鑑賞はまた格別。
本作が実話ベースだということを知ったのは高校時代(40年前)で、図書館で原作を探して読みふけった記憶も。
何度も見たとはいえ、見るのは20年ぶりくらいなのだが、久しぶりに見ると、やっぱり何度見ても面白い。
収容所のドイツ兵がステレオタイプのナチスドイツのイメージとずいぶん違うとか、捕虜の収容所生活が意外に自由だとか、「事実」としての背景を知る度に新たな印象を感じながら見ることになる。
それにしても、スタッフやキャストももうほとんど故人なんだねぇ。
何といってもスティーブ・マックィーンが痺れるほどカッコいい。いつの間にか彼の享年もとうに過ぎた年齢になってしまったが、そんなおっさんが今改めて見てもシビレる(笑)
実際にはなかったらしいが、このマックィーンのオートバイのチェイスシーンがなければ、本作がこれほどまでの不朽の名作になったかどうか。
ちなちに、マックィーンは追跡側のドイツ兵にも扮してオートバイに乗っているらしいので、今回はそれを探そうと思いながら見ていたが、探すまでもなく一撃で分かった(笑)
ライディングフォームが同じなんだもの(笑)
7月は「タワーリング・インフェルノ」なんだって!
これもマックィーンがカッコいい映画だったよねぇ。
見に行こうかな(^-^*)
ワァオ!
"Good Luck"
"Thank You"
午前十時の映画祭にて鑑賞。
以前中途半端にTVで観てしまい、なまじっか展開を知っていたためにちゃんと観ていなかった1作。
最初から最後まで通しで観た感想は"Splendid"
まさかここまで一分の隙もない作品だったとは。
男の子のやりたいことを、図体が大きくなった子供達が命懸けでやりました、そんな作品で、これを持ってこられて男子がつまらんわけがない。
「で、今いつなんだよ?」と思ったところでアメリカ独立記念日を収容所で祝うくだりが入ってくるから、そこでスケジュールもちゃんと整理される。
何より冒険活劇のクセして心理描写が見事なんだわ。
トンネル掘りすぎて閉所恐怖症になったり、収容所で気落ちして錯乱したり。
V・E・フランクル「夜と霧」だったと思う、アウシュヴィッツのユダヤ人はクリスマスが明けると死亡率が上がったという。彼らは「クリスマスまでには戦争は終わり自分たちは解放される」と信じ、そしてクリスマス後も続く戦争を前に亡くなっていったそうだ。
これと同じで、収容所の捕虜たちにとっては脱走そのものが生き甲斐だったに違いない。
フラグの回収もしっかりと行なっていて、「そりゃ名作になるわけだ」と納得しました。だって鉄則を忠実なまでに守っているもん。
にしても、これだけオールスターキャストの中でのスティーヴ・マックイーンの圧倒的なオーラ。もしかしたら"スター"という言葉は彼のためにあるのかもしれない。サッカーで言えばマラドーナ、野球で言えば長嶋茂雄…生まれながらの何かを持っている。
素晴らしい
映画におけるスペクタクルが詰まっている。心理・物理の描き方も素晴らしいし、ハラハラとスカッとのバランスも良い。
アメリカの玉袋筋太郎ことスティーブ・マックィーンのライディングテクニックに惚れ惚れ。『キートンのセブン・チャンス』で野山をすごい勢いで駆け巡るキートンが好きなんだけど、それに似た爽快さ、心地よさである。
死にぎわでも生き生きしている男たち
囚われて先行き不安なはずなのに悲観せず、与えられた任務を遂行しようとする男たち。
自由な身の僕よりよっぽど明るく生き生きしている。何か生き方、命の使い方について教えられた気がした
捕虜だけど、前向きな生き方を感じる
ナチスに囚われた、様々な国の捕虜達が協力して大脱走を計画、実行するという事実に基づいた壮大なストーリー。
暗くなる映画かと思ったが、冗談を言い合ったり、ドイツ兵をうまく騙したり、捕虜という立場でありながらも前向きさを感じられた。何より失敗しても諦めない不屈の精神がすごかった。
この映画は虐殺の事実以外はフィクション。また、一つの話では無い。
事実に基づくとあるが、本当なのだろうか?
バーゼルとレーベンシュタインの中間点。確かにスイス国境だが『ノイシュヴァンシュタイン城』はスイス国境ではない。また、川はライン川なのだろうが、ドイツの大都市を通過するので、ライン下りは無理だ。ローヌ川、セーヌ川、ラベ川(源流はチェコ?)ウェザー川全て考えられない。だから、ライン川なのだが、ボン、ケルン、ジュセルドルフ、そして、ロッテルダムをどうやって通過したのだろうか?ましてや、一日二日で行ける距離ではない。また、収容所はフランス国境からは程遠く、リヒテンシュタイン公国よりも東だと推測できる。つまり、スイスを通らずにフランスへ行く事は不可能で、スイスへ逃げる方法しか考えられない。だから、純粋なフランス国籍の人間がこの辺をうろつくはずはない。また、スイスにもフランス語を喋る地域はあるので、スイス国籍を装うと考えられるが。もっとも、スイス国籍の市民が容易にドイツへ入国出来たかは不明だが。また、スペインへ越境すると言っているが、スペインは親ナチスドイツのフランコ政権。同時にレジスタンス活動をしている南フランスは、ヴィジン政権でやはり親ナチスドイツ政権。脱出を目指す様な場所ではない。まぁ、それは兎も角、
そもそも、トンネルを本当に掘ったのだろうか?
脱出があったとしても、大脱走となれば、一番手っ取り早い方法は、内部の協力者を募る事だと思う。それが一番リスクが無く、成功確率も高いと誰でも分かるはずだ。
この映画は、虐殺の事実以外はフィクションであると断言できる。戦争活劇として鑑賞すべきだ。
追記 ノイシュタット (Neustadt)と言う駅から汽車に乗る様だが『新しい町』と訳せるだけで、どこの町が限定されない。まぁ、戦争論的に考えると捕虜収容所は捕虜の故国よりも遠くて、脱走して自国民に危害を加えない様な場所に作ると思う。つまり『現在のポーランド領』
因みに、エルマー・バーンスタインはレナード・バーンスタインの親族では無い。
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