大頭脳

劇場公開日:

大頭脳

解説

「大進撃」のジェラール・ウーリー監督が、人気俳優ジャン=ポール・ベルモンドを主演に迎えたアドベンチャーコメディ。タクシー運転手のアナトールと相棒アルトゥールは、NATOの本部移転に伴い列車でパリからブリュッセルへ運ばれる1200万ドルの秘密軍事資金を強奪する計画を企てていた。しかし、世界的に名高い伝説の強盗ブレインもその資金を狙っており、マフィアのスキャナピエコに協力を要請して驚くべき作戦を練っていた。決行の日、2派の作戦はそれぞれが知らないまま奇跡的に交錯する。さらにスキャナピエコはブレインを裏切り、大金を巡る三つどもえの争奪戦が繰り広げられていく。共演は「007 カジノ・ロワイヤル」のデビッド・ニーブン、「荒野の七人」のイーライ・ウォラックほか。脚本はウーリー監督と、「大進撃」でもウーリー監督と組んだマルセル・ジュリアン、ウーリー監督の娘で後に監督として活躍するダニエル・トンプソンが共同で担当。1969年製作・公開。2020年には、ベルモンド主演作をリマスター版で上映する「ジャン=ポール・ベルモンド傑作選」(20年10月30日~、東京・新宿武蔵野館ほか)で公開。

1969年製作/115分/G/フランス・イタリア合作
原題:Le cerveau
配給:エデン
劇場公開日:2020年10月30日

その他の公開日:1969年8月9日(日本初公開)

原則として東京で一週間以上の上映が行われた場合に掲載しています。
※映画祭での上映や一部の特集、上映・特別上映、配給会社が主体ではない上映企画等で公開されたものなど掲載されない場合もあります。

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LE CERVEAU a film by Gerard Oury (C) 1969 Gaumont (France) / Dino de Laurentiis Cinematografica (Italy)

映画レビュー

4.0落ちこんだ時によい

2023年8月28日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

笑える

楽しい

色々あって暗い気持ちだったときに深夜になんとなく見た映画。
泥棒たちのやりとりやら何やらで1人で大笑い。
色々なもののパロディ満載にみえるが、年代的にこっちが元だったのかな。
忘れられない映画で、感謝をこめてレビューしました。

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lv1uni

3.5『ルパンⅢ世』の原典。

2023年4月2日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

笑える

楽しい

単純

既視感満載。ゆるゆるコメディ。
 アニメの実写化が流行っているが、反対に、この実写をアニメにしたのかと思うほど。
 否、『ルパン三世』だけじゃない。
 ドリフのコント。
 ジャッキー・チェン氏の映画。
 『M.I.』も彷彿とさせる。
ネタだけだとつなぎ合わせになるだけなのだが、各役者の持ち味がたまらない。
 もちろん、ベルモンド氏やニーブン氏、ウォラック氏もいい。
 けれど、私のツボはブールビル氏。「嫌だ」と言いながら巻き込まれてしまうのだけれど、お人好し。ふんわりとした雰囲気で、言動だけを見ているとおかしいことはしていないのに、ほっこり笑わせてくれる。間が絶妙。言い方が絶妙。表情が良い。車半分になった時「置いていかないでくれよ。俺たち仲間だろ」というシーンが、本当に好きだ。「アナトール」「アルトゥール」と呼び合うのも大好き。フランスの有名なコメディアンなのだそうだ。

筋は大混戦。大金を狙う3者の筋に、妹をめぐる攻防を加えたことで、さらにおかしみが増えている。
 いくつかの国の合作。
 イギリスから、ニーブン氏を迎えているからか、オープニングのクレジットは、ベルモンド氏、ブールビル氏の次がニーブン氏なのに、一見、ニーブン氏が主役かと思ってしまう。
 ニーブン氏演じる大佐がたてた計画に、それを知らずにベルモンド氏とブールビル氏演じるアルトゥールとアナトールコンビが絡み、横取りかつ、妹をめぐる攻防で横やりを入れてくるウォラック氏演じるスキャナビエコ。途中、警察まで巻き込まれる様にもニヤニヤ。妹も、ただ華を添えるだけでなく、話の混乱のネタになっている。
 そんな破城しそうで破城しないアンサンブルが見事。異質なコメディアンたちを使うと、お互いの持ち味が消えてしまうことも多いが、この映画ではうまく調和されている。尤も、だから、ぶっ飛んでるような演出はなく、予定調和的(私的には、話がどこに行っちゃうんだという感じだったけれど)。優・良・可の評価なら、良の上かな。ABCの評価なら、A-(Aマイナス)かな。
 もちろん、ご都合主義的な部分もあるが、ご愛敬。アニメーションでの作戦説明は、斬新なのだが、今のようにPCで作成できない頃だから外注した時点で作戦漏れるでしょというツッコミもあり。水槽が破損した後は、現実的で、その様も笑える。
 そして特筆すべきが、思惑通りにならないことばかりなのに、お互いをやじるのは、兄弟けんかと、スキャナビエコのみ。勘違いの連続もあり、「ありがとう」の連発も観ていて気持ちよく、クスッと笑える。

とはいえ、ゆるゆるな展開。

そんな物語を、観光しながら、のんびり鑑賞できる。
 凱旋門からシャンゼリゼ大通りのパレード。突然、イギリスに渡り、有名な衛兵が。街中では、ヒッピー文化華やかなりし頃、マッシュルームカット後のビートルズのようなサイケなスタイルの人々が次々に映る。かと思うと、イタリアの豪邸?(『山猫』に出てきそうな豪奢なつくり)に、アメリカナイズされたようなプールの顛末。その後、またフランスに戻り、エッフェル塔に、宮殿・公園、パリのアパルトマン。フランスの田園風景。祭りのパレード。花火。自由の女神の祭典は再現か?ラストは、N.Y.の風景も現れて、ギャグで終わる。
 大佐の日常が垣間見られるのも興味深い。バトラーの立ち振る舞い。オードトワレってあのように使うんだ。洗濯場の様子が「へえ~」という感じ。内干しだったんだ。

オープニングも温故知新。今となっては斬新なデザイン。
 サイケなアニメーション。キャッチーなテーマソング。ここだけでも見る価値がある。

『大頭脳』というタイトルで、見るかどうか迷った。損しているなあと思う反面、英語そのままの『ブレイン』という題もなんだかなあと思う。鑑賞後は、”大きな脳”というのが、作中ギャグにもなっていて、このタイトルでもありかなと思ってしまう。

トリビアネタが好きな方や、ゆるゆるのコメディが好きな方、温故知新で古い映画を見直したい方にはたまらない。
 でも、スピード感あふれた派手な映画を好む人には退屈かも。
 アクションやコントネタも既視感あふれるって、この映画が原典なのだけれどね。

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とみいじょん

3.5大頭脳は頭が傾く

2022年9月24日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

NATOの本部移転に伴う現金移送を狙って、泥棒コンビ(ジャン=ポール・ベルモンド、ブールビル)は強奪を企てる。
しかし、伝説の強奪王(デビッド・ニーブン)も狙っていた。
ドタバタに近いコメディで、吹き出すほどの笑いが満載。

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いやよセブン

こういうの大傑作なんて言っちゃダメ!

2021年7月4日
PCから投稿
鑑賞方法:映画館

う〜ん。もっと痛快な映画かと思っていた。
おそらく本作の数年前にヒットしていたイタリア映画の「黄金の七人」あたりに影響されて企画された気もするが、あの映画とは比較にならないほど、プロットがテキトーすぎた。
せっかく、デヴィッド・ニーブンも出演しているのだが「ピンク・パンサー」的すっとぼけナンセンスも全く物足りない。
おそらく企画ありきで走ってしまって、程度の低い観客さえ満足させて、収益が上がれば、それでOKといったところだったのだろう。
もう少し本気になって、あともうちょい一工夫さえあれば、役者は揃っていたのだから、本当に大傑作になっていた可能性もあった訳で、随分と勿体ないことをしたもんだ。
しかし、なんだかんだ最後まで観てしまうのは、結局はベルモンドやニーブンの魅力のせいだったのかもしれない。
こういう俳優たちは、最近は本当に見なくなってしまった。
おそるべし60年代のスター俳優たち。
久々に「リオの男」や「ピンク・パンサー」を観たくなってしまった。

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osmt
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