見たい度推移(赤線は公開日)


「魂を救え!」に続くA・デプレシャン監督の長編第2作にして、日本初登場作。3人の女性の間を、きわめつけの優柔不断ぶりでフラフラと揺れ動く29歳の男心を、饒舌に語り切った傑作だ。モノローグや長めのセリフが頻出するが、騒々しさや退屈は一切なし。澄んだ映像は決して弛緩することなく、3時間近くの長尺をよどみなく的確に紡いでいく。舞台は大学周辺、主人公は講師という設定だが鼻につくインテリ臭も漂わず、むしろトレンディー・ドラマさえ想起させる軽快なタッチ。監督の意をくんだ常連俳優たちの好演もあり、複雑にしてシンプルな味わいの、かつてなかったタイプの恋愛映画に仕上がっている。


