聖なる酔っぱらいの伝説

劇場公開日:

解説

パリを舞台に、ある酔っぱらいの体験する奇妙な出来事を描くドラマ。ヨゼフ・ロートの原作を基に、製作はロベルト・チクットとヴィンチェンツォ・デ・レオ、監督、脚本は「偽りの晩餐」のエルマンノ・オルミ、共同脚本はトゥリオ・ケツィク、撮影はダンテ・スピノッティが担当。イーゴリ・ストラヴィンスキーの音楽を使用。出演はルトガー・ハウアー、アンソニー・クェイルほか。

1988年製作/129分/イタリア・フランス合作
原題:La Leggenda del Santo Bevitore
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド映画
劇場公開日:1990年1月26日

ストーリー

パリ、セーヌ川の橋の下を住み家にしているルンペン、アンドレアス(ルトガー・ハウアー)は、ある日不思議な紳士(アンソニー・クェイル)から、日曜の朝に、聖テレーズ像のあるリシューの教会でミサの後に金を返すことを条件に、200フランを貸してもらうことになる。それからというもの彼の身の上に奇妙な出来事が続く。ワインを飲むために立ち寄ったカフェで仕事が見つかったり、買った新品の財布に金が入っていたり、また若いダンサー、ギャビー(サンドリーヌ・デュマ)とのつかの間の情事を楽しんだり……。そして、あの紳士との約束を果たすために教会へ足を運ぶアンドレアスは、そこでカロリーヌ(ソフィー・セガレン)という女性と出会う。アンドレアスには昔、シュレジアの炭鉱夫だった頃、彼女をめぐって誤まって友人である彼女の夫を殺し、投獄された過去をもっていた。そのカロリーヌと懐しい愛の日々を再現したり、またある日は幼なじみのヴォイテク(ドミニク・ピノン)と再会したりして、アンドレアスはなかなか約束を実現できないでいた。そして風の強いある日曜日、教会の前のカフェでヴォイテクと待ちあわせをしたアンドレアスは、そこで少女に姿を変えた聖テレーズを見る。そのまま昏倒したアンドレアは教会に運ばれ、少女に見守られながら静かに息をひきとるのだった。

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映画レビュー

3.5不思議なエルマンノ・オルミ監督作

2023年5月13日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

レプリカントのイメージが強いルトガー・ハウアー主演、『木靴の樹』のエルマンノ・オムニ監督作ってどんな映画?……と思ったら、ささやかな奇跡が起こる不思議な映画だった。

セーヌ川の橋の下に住む飲んだくれの浮浪者アンドレアス(ルトガー・ハウアー)は、見知らぬ老紳士から200フランを借りる。それ以来、偶然に仕事が見つかったり、元カノと再会したり、若いダンサーと恋したり、悪友と再会したり……と不思議な出来事が続く。

浮浪者は老紳士と約束した「日曜日のミサの時に、聖テレーズのいる教会=バティニョル教会へ行って、テレーズに200フラン返すこと」を果たそうとするが、なかなか出来ない。このあたりは「すべてが上手くはいかないんだよ」というエルマンノ・オムニ監督の気持ち表現なのだろうか。

アチコチでシーンの見事さが光るのだが、序盤の「ルトガー・ハウアーが見るからに寒そうな所で食べる食事から“湯気”が出ている場面」が印象的。

2枚組DVDで観たが、本編は「イタリアでリマスターされた【イタリア語吹替え版】」、特典DVDは「日本公開時の英語バージョン(一部フランス語)」であり、英語バージョンではルトガー・ハウアーの生の声が聞けるので個人的には好み。

ふんわりした気持ちになる映画だが、若いダンサーを演じたサンドリーヌ・デュマがとっても可愛くて加点したくなる気がした…(笑)

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たいちぃ

3.5弱者を救える社会であって欲しい

2020年1月3日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

ルトガー・ハウアーがどうしようもないクズの酔っ払いを見事に演じている。
それにしても、クズだ、人の施しや、偶然手にしたお金はすべてお酒に消えていく。
挙句、えらそうにタクシー代やら、食事代をおごる始末。
自立しようという意識なんて、これっぽっちも見せない。
でも、そんな弱者を受け入れる社会がこの時代にはあった。
ちゃんとしたくても、できない人がいる。
ノーブレスオブリージュ。持てる人は、持たない人を救う責務がある。
ルトガー・ハウアーは幸せに逝った。すべての酔っ払いに美しい死を与え給え。
ちゃんとしたくても、ちゃんとできない人がいる。そういう人たちを見捨てない社会であって欲しい。

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Yoichiro

1.0お酒で紛らわす人生・・

2019年12月25日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD
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odeonza

2.0タイトルなし

2019年12月1日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

ルトガー・ハウアーは好きだが、これはちょっと・・・。間が性に合わない。
ブラインドフューリーの方が良かったかな。

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D
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