スリルのすべて

劇場公開日:

解説

マスコミの怪物TVを明るく風刺したロマンチック・コメディ。「タミーとドクター」のロス・ハンターとマーティン・メルチャーの製作、「40ポンドのトラブル」のテレビ出身ノーマン・ジュイソンが演出した。カール・ライナーが脚本、ラッセル・メティが撮影を、ジョセフ・ガーシェンソンが音楽を、夫々担当している。出演者は「先生のお気に入り」「ミンクの手ざわり」のドリス・デイ、「噂の二人」「大脱走」のジェームズ・ガーナー、ほかにザス・ピッツ、ルーシー・ランドウ、エリオット・リード、エドワード・アンドリュース、ブライアン・ナッシュなど、TV界の人気タレントの大挙出演。

1963年製作/アメリカ
原題:The Thril of It All
配給:ユニヴァーサル
劇場公開日:1963年10月26日

ストーリー

紐育の石鹸王フローリー夫妻は子宝を授かったことを産婦人科医のボイヤー博士(ジェームズ・ガーナー)のお陰と、その夫人ベバリー(ドリス・デイ)も招いてお祝いをしたが、ワンマン家長の老人に気に入られ、ベバリーにテレビ・コマーシャルに出ることを口説かれた。最初は断ったが、1分で300余ドルの報酬と聞き、それを受けた。彼女のテレビ初出演はひどいものだったが、それも素人の良さという解釈をされ、長期契約を年額8万ドルともちかけられ、金に弱い彼女はそれも受けることにした。ところがコマーシャルの女王ともなれば色々な会合に出され、次第に家を空けることが多くなり、博士さえも、妻の居所を知らないという始末になり、家庭の空気は険悪になった。1度は家を飛び出した博士もある計画を立てて、かれも超多忙となり、家庭にいつかなくなった。博士の奇策は意外な効果をあらわし、ベバリーの感情は狂わんばかりに動揺する。ついに彼女はテレビで宣伝する石鹸の名前を忘れてしまうほどになった。やがて、フローリー夫人の出産の日がやって来た。ベバリーが躍起になって探しても、見つからない。やむなく彼女はフローリー氏とともに夫人に付き添って病院へ向かった。その直後に駆けつけた博士は後を追った。約束は約束である。紐育の雑踏の中の緊急連絡や、王宮の手当にベバリーの存在は大きかった。そして、女の子を無事出産。このおめでたで博士夫妻もまた元のさやに収まった。

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