劇場公開日 1995年12月16日

「★ 出稼ぎ映画監督の悲劇」ショーガール みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)

1.0★ 出稼ぎ映画監督の悲劇

2013年3月13日
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鑑賞方法:映画館

単純

興奮

時にハリウッドは、その監督が築き上げて来た輝かしいキャリアを、一瞬にして木っ端微塵に吹き飛ばしてしまうようなポンコツ映画を誕生させてしまうことがある。

この『ショーガール』はコッポラの『コットンクラブ』や、マイケル・チミノの 『天国の門』と同じ俎上に載せられる失敗作だったと言えるのではないか。
オランダから出稼ぎでやって来たヴァーホーヴェンも『氷の微笑』や『トータルリコール』の大ヒットのおかげで一躍売れっ子映画監督の仲間入りを果たす。
だが思わぬところに落とし穴があった。
売れっ子脚本家だったジョー・エスターハスが、ショービジネスの内幕を赤裸々に綴った脚本は実にセンセーショナルでした。
ラスベガスの女優ダンサーたちによるトップレスでのストリップダンスに、感銘を受けたのか、ヴァーホーヴェンの天性のエロ魂にもメラメラと火がついたね。
言わば『極妻』の五社英雄監督が、宝塚歌劇団の内幕を、エロとバイオレンスを交錯させて過激に描くようなもの。

結果は、評論家からも観客からもコテンパンに叩きのめされ、その年の最低映画の勲章であるラジー賞の各部門を総ナメしてしまうほどの大惨事に。
これから先もハリウッドでは、これと同じような惨劇が懲りずに繰り返されることになるでしょう。 アーメン†

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みつまる。