J-P・ベルモンドの交換結婚

劇場公開日:

解説

持参金めあてに結婚した男が、妻の美貌の妹に魅せられてしまうというフランス喜劇。製作はアンドレ・ジェノーヴェ、監督は「女の望遠鏡」のクロード・シャブロル、脚本はポール・ジェゴフ、原作はユベール・モンティレ、撮影はロジェ・コルボー、音楽はピエール・ジャンセンが各々担当。出演はジャン・ポール・ベルモンド、ミア・ファロー、ラウラ・アントネッリ、ダニエル・イヴェルネルなど。

1972年製作/フランス
原題:Docteur Popaul
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1975年11月29日

ストーリー

ポール・シメイ(ジャン・ポール・ベルモンド)は、医学生の頃から自他ともにゆるした大のプレイボーイで、ポポールという名で通っていた。そんな彼が妻クリスティーヌ(ミア・ファロー)の運転する車に同乗したために交通事故にあい、両脚を折ってボルドーに近い自分の病院に入院しなければならなくなった。ベルティエ医師(ダニエル・イヴェルネル)の治療を受け、美人看護婦カルロの世話になっている毎日は退屈そのものだった。クリスティーヌは自分の過失を責めてはいるものの、見舞にもこない。仕方なく、ベッドの中でポールは女体遍歴を回想する。彼は医学生の頃から女を追いかけまわし、ベッドを共にした女は数知れない。そのうちに美人に飽きた彼は醜女を追いかけることに熱中し始めた。単位もとり終え、チュニジアに旅したとき、妻のクリスティーヌと会った。出っ歯で眼鏡をかけ、しかもビッコときた。ポールは早速口説き始め、その日のうちにモノにした。それから一年経ち、ボルドーで二人は偶然再会した。クリスティーヌの父デュポンは名外科医で、ポールが医大出であることを知ると、彼女に持参金代りに新しい病院をつけて結婚させようとした。結婚式の日、ポールはクリスティーヌの妹マルティン(ラウラ・アントネッリ)に会った。マルティンはクリスティーヌと正反対のタイプで魅力的なグラマーだった。その日から、マルティンはポールを積極的に誘惑し、夫婦の家のすぐそばのアパートに越してきた。そのためにポールは、クリスティーヌに睡眠薬を与え、夜な夜な情事を繰り返した。そうなるとポールは、マルティンが他の男と結婚しようとしているのではないかと心配になり、彼女に赤ん坊を生ました。女児はクロディーヌと名付けられ、ポールはその後の四年間この上ない幸せだった。ポールが入院してからしばらくすると、再び気になることが起こった。マルティンが家を空け、行方不明になったというのだ。するとある日、クリスティーヌがやってきて、マルティンが誰かと婚約したと告げた。さらにクロディーヌが死んだというのだ。ポールは地獄に突き落とされたような苦悩に襲われた。ポールはベルティエに本当のことを教えてくれと頼んだが、再起不能に陥りインポになると宣告されるだけだった。失望のあまり、ポールは妻に毒をもらうと、それを飲んだ。服毒してしばらくすると、クリスティーヌがインターフォンを通じて話しかけてきた。彼女によればこれは全部仕組まれた罠で、マルティンは一人で彼の帰りを待っており、自分はベルティエと出来ているという。赤ん坊も死んではいなかった。ようやくのことで病室を脱出し、解毒剤を飲んだ。そしてポールはマルティンのもとに帰り、クリスティーヌはベルティエと結婚することになった。

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