島の女

劇場公開日:

解説

ギリシャのエーゲ海に沈んでいたブロンズの彫像“いるかに乗った少年”をめぐる冒険とロマンスを描いたデイヴィッド・ディヴィアンの小説を原作に「ボワニー分岐点」のアイヴァン・モファットと「拾った女」のドワイト・テイラーが脚色、「雨のランチプール」のジーン・ネグレスコが監督したアクション・ドラマ。撮影監督は「バス停留所」のミルトン・クラスナー、音楽は「ならず者部隊」のヒューゴー・フリードホーファー。主演は「サンチャゴ」のアラン・ラッド、「侵略者」のソフィア・ローレン、「愛の泉」のクリフトン・ウェッブ、「リチャード三世」のローレンス・ネイスミスなど。

1957年製作/アメリカ
原題:Boy on a Dolphin
配給:20世紀フォックス
劇場公開日:1957年6月18日

ストーリー

ギリシャのハイドラ島に近いエーゲ海上。漁師リフの船で海綿とりをする美しい女フェドラ(ソフィア・ローレン)は、ある日、海底で"いるかに乗った少年"を形どる美しいブロンズの彫像を見つけた。島の医師ホウキンスは彫像が古書に記されてある宝物だと教え、彼女に引き揚げ権利を金持ちに売り渡すよう進めた。フェドラは自分が経済的に独立、弟ニコを大学に入れたいと思っていた矢先なので心を動かされた。立ち聞きしていた漁師のリフも一枚加わることになった。フェドラは金持ちの外国人を探しにアゼンヌへ行き、カフェで若いアメリカの考古学者コールダー博士(アラン・ラッド)と知り合ったが、側にいた金持の古美術蒐集家パーマリイ(クリフトン・ウェッブ)は博士を出し抜いて彫像の取り引きを申し出た。パーマリイはフェドラとハイドラ島へ行き、リフを仲間に、彫像の引き揚げにかかった。一方、コールダー博士も後を追い、フェドラの弟ニコを味方に彫像発見にかかった。フェドラは内心コールダーに好意を持っていたが、パーマリイの金に目がくらみ、事毎に仕事の邪魔をした。邪魔されつつコールダーもフェドラに魅かれていった。ある夜、フェドラはリフとパーマリイのヨットに乗って遂に彫像を発見、海底の洞窟に一たん隠した。コールダーがニコを連れて現場に行ったが後の祭り。ところがコールダーは、パーマリイがギリシャの国宝を私蔵しようと企み役人に睨まれていることを知った。フェドラにも危険がふりかかることを恐れたコールダーは、彼女にパーマリイと手を切るように話し納得させた。しかしこの間にリフは彫像を取り出し、それを船から水中に垂らしたロープの先に縛って誰にも見つからぬようにした。折から警官が現れパーマリイを現行犯で捕まえようとした。ロープも発見された。が、警官が引き揚げたロープには意外にも彫像がついていなかった。パーマリイは無罪放免。コールダー母島を引き揚げることにした。ところが翌朝、秘かにリフの船から彫像を奪い返したニコが多数の漁船に守られて港へ入ってきた。"いるかに乗った少年"の彫像はギリシャの国宝となり、コールダーはフェドラと結ばれた。

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映画レビュー

3.0ビバ ソフィア・ローレン(Viva! Sophia Loren)

2019年8月25日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

エーゲ海のイドラ島の貧しくもたくましい海女フェドラ(ソフィア・ローレン)が偶然見つけた沈没船のトレジャー(イルカに乗った少年の彫像)を巡るお話。貧しい暮らし、お金の誘惑に傾く中、純真な考古学者コールダー博士(アラン・ラッド)と接するうちに自分を取り戻してゆく・・。ストーリー的にはシンプルでヒール役の金持の古美術蒐集家パーマリイ(クリフトン・ウェッブ)も粗野ではないので宝の争奪戦も静かに進み、今どきのトレジャー・ハンター、アクション映画を想像すると期待はずれでしょう。この映画の見どころは若き(当時23)ソフィア・ローレンの魅力に尽きるでしょう。グラマラスボディ(173㎝97-61-97)で注目されましたがエキゾチックな顔立ちと憂いの表情でヒロインの揺れる心の動きを見事に演じています。アラン・ラッドも西部劇の名作「シェーン」で有名ですね、高校時代に水泳で五輪を目指していた程なのでダイビングも上手です。イタリア女優の原石とアメリカン・ヒーローの異色の共演作、ささやくように歌われる主題歌「Boy on a Dolphine」(ジュリー・ロンドン)もヒットしました。古い作品ですがカラー映画なのでエーゲ海の美しさもそれなりに愉しめます。

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odeonza
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