三月生れ

劇場公開日:

解説

「芽ばえ」でデビューしたジャクリーヌ・ササールの第二回出演作品。監督・原案は日本初登場のアントニオ・ピエトランジェリ。脚本はピエトランジェリ、アージェ・スカルペッリ、ルッジェーロ・マッカリ、エットレ・スカーラの共作。撮影をカルロ・カルリーニが受けもっている。音楽はピエロ・モルガン。他の出演者は「明日なき愛情」のガブリエレ・フェルゼッティ、新人マリオ・ヴァルデマリン、ティーナ・デ・モーラ、エステル・カルローニ、フランカ・マッツォーニ等。製作カルロ・ポンティ。

1958年製作/イタリア
原題:Nata di Marzo
配給:イタリフィルム
劇場公開日:1959年2月25日

ストーリー

フランチェスカ(ジャクリーヌ・ササール)は、北伊ミラノ市の十八歳の女子大学生。かなり裕福な服装店の一人ッ子で、典型的な“三月生れ”だ。いつも人と違ったことをしようとたくらんでいるアマノジャクな彼女は、ある時、電車の中でふとしたことから知合った十二歳も年上のまじめな建築技師サンドロ(ガブリエレ・フェルゼッティ)と、電光石火の如き結婚をしてしまう。さて、楽しい新婚旅行も終ったころ、そろそろ彼女の“病気”が頭をもたげ始める。豪華なアパートに新居を移すと、夫の思いもよらないようなことを平気で実行し、夫の仕事さえも邪魔しだす。おまけに再び大学にもどり、夫に自動車も買わせた。そもそもこの新車が原因で、二人の間に喧嘩が起り、二人はついに別居してしまった。しかし、やがて彼女は、女が一人でいることのいかに難しいかを理解し始め、大学の友人カルロ(マリオ・ヴァルデマリン)に近づいていった。だが利口なフランチェスカは、やがて来る危険を予想して、すぐ自分から身を引いていった。彼女は、本当は夫を愛していたのだ。ある晩、彼女は街で偶然に夫に会った。そして、二人を別居させるに至った原因などについて、真実を語り合った。再び二人の間に平和が訪れたかに見えた。ところがフランチェスカは、持前の性格から夫の愛をためしてみようと、自分には大学時代から恋人がいると夫に語って、その気をひいてみたのである。まじめな夫は、これですべての望みを絶ってしまった。夫は彼女に別れの言葉を残すと最終電車に乗った。その時、彼女は夫の愛の限界を悟った。そして、もう“三月生れ”の性格を捨て切ろうと心に誓い、走り出した電車の後を追った。やがて深夜の大通りで、二人はいつまでも喜びに震えながら抱擁していた。

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