サインズ・オブ・ライフ

劇場公開日:

解説

時代に流され、閉鎖を余儀なくされた漁村のボート工場を舞台に、そこに働く人々の1日を通して人生のせつなさと喜びを綴るヒューマン・ドラマ。製作はマーカス・ビシディとアンドリュー・レイチェスマン。監督はテレビドラマ、ミュージック・ビデオ出身のジョン・ディビッド・コールズで、本作で劇場映画デビュー、89年ドーヴィル映画祭最優秀作品賞を受賞した。脚本はマーク・マローン、撮影はエリオット・デイビス、音楽はハワード・ショアが担当。出演はアーサー・ケネディ(遺作)、ボー・ブリッジス、ケイト・レイド、キャシー・ベイツほか。

1989年製作/アメリカ
原題:Signs of Life
配給:東京テアトル・バビット
劇場公開日:1991年5月25日

ストーリー

メイン州の小さな漁村イーストハセットでオーエン・コーフリン(アーサー・ケネディ)はボート工場を経営している。しかし、時代の波に押されて、代々の家業としてきた造船所も閉鎖に追い込まれようとしていた。責任を感じつつも、心中密かにこれからの生きる目的を見つけだそうとする頑固なコーフリンだった。そんな彼の面倒を見ているのが快活で現実的なミセス・ラングウェイ(ケイト・レイド)で、ボートを買った客が訪ねてくる今日のために、パーティの準備をしている。ボート工場の責任者ジョン・アルダー(ボー・ブリッジス)は仕事を愛する職人気質で、転職する気などまったくない。しかし失業した今、5番目の子供を身ごもっている妻(キャシー・べイツ)と子供たちのためにも新しい職を見つけなければならない。工場には2人の若い従業員がいるが、ダリル(ヴィンセント・ドノフリオ)は知的障害の弟ジョーイ(マイケル・ルイス)との、エディー(ケヴィン・J・オコナー)は恋人のシャーロット(マリー・ルイーズ・パーカー)との関係にそれぞれ苦しんでいる。そして、突然人々の煩悶をつき破るような出来事が起こる。邪魔者扱いされたジョーイが、ボートに乗って沖に流されてしまったのだ。一方、オーエンのもとに現われたお客は、注文を取りつけようと必死に説明するオーエンに「もうこの工場は終わった」と冷たく言う。ヤケになったオーエンは部屋中の物を壊しだす。しかし、父の写真に怒りをぶつけようとした瞬間、先程の客が死んだはずの父だったことに気づくのだった。

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