「最後の最後まで展開が読めない傑作」サイレントパートナー みつまる。さんの映画レビュー(感想・評価)
最後の最後まで展開が読めない傑作
クリックして本文を読む
巨大ショッピングモール内の銀行に、サンタクロースに扮した強盗が現れる。
このオープニングシーンだけでも 意表を突いているのに、ごく普通の気弱そうな出納主任がその犯人を出し抜いて、まんまと大金を手に入れてしまうのだから物語は痛快そのもの。
また、カーボン紙や熱帯魚の水槽やジャムの瓶など小道具の使い方も心憎いばかりだ。
そして、女を平気でなぶるような変質的な凶悪犯を演じるクリストファー・プラマーのえもいわれぬ不気味さ。
名作の誉れ高い『サウンド・オブ・ミュージック』での温厚なトラップ大佐役の面影は皆無。
プラマーは『トレヴィの泉で二度目の恋を』でベテラン女優シャーリー・マクレーンを相手に、偏屈な男やもめの老人を演じて、まだまだ現役で元気な姿を見せている。
彼がラストで見せる違和感ありの女装ぶりは『殺しのドレス』でのマイケル・ケインと双璧かもしれない。
コメントする