最後の楽園
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解説

「青い大陸」を作ったフォルコ・クイリチ監督が、南太平洋の島々を九カ月にわたってめぐり、その自然や原住民の生活、風習等に取材し、原地人達を使って作り上げた、記録にもとづく南海の風物詩映画。四つのエピソードをもつ物語を、クイリチ監督と製作者のゴルフィエロ・コロンナが共同執筆し、マルコ・スカルペリが撮影を監督した。水中撮影を「青い大陸」のマジーノ・マヌンツァが担当している。音楽は「失われた大陸」のフランチェスコ・ラヴァニーノ。解説文を「カビリアの夜」の脚本家エンニオ・フライアーノが執筆、日本版解説はNHKの宮田輝。一九五七年ベルリン国際映画祭でこの作品は銀熊賞を受賞した。

ストーリー

南太平洋の西の果て、英仏共同管理のニューヘブリデス諸島中の小島ペンテコースト。この島の男達の成人の儀式は、戦慄すべきものである。竹とツタで作られた三十五米の櫓の上から、地上すれすれに達する長さのツタを足首に結んで、男達は空中に身を投げるのである。恐怖を抱いたり、もしツタが切れたりすれば、それは死を意味する。地上で踊る女達がダイヴィングを勇気づける。そしてこれを仕とげた男だけが、妻を得ることが出来るのである。仏領トゥアモートゥ諸島は八十六のサンゴ島から成っている。住民たちは真珠貝をとって生活する。アテミはそこに住む少年である。彼は海が恐かった。これを心配した父親は、彼をカヌーに乗せて沖に出かけ、真珠貝を取る労働の苦しさや、自分の腕に鋭い歯を立てさせてとらえるウツボ漁や、六米もあるトラザメとの戦いを見せた。男達は、こうして生存のために闘っていかねばならぬのだ。アテミの心にも、いつしか生きるということの意味が解ってきた。このトゥアモートゥ諸島を西に進むと、仏領ソシエテ諸島がある。その中のある島に、若者テレイと、マエヴァという名の乙女の恋人同士がいた。島の単調さに耐えられなくなったテレイは、マエヴァの手をふりきってタヒチ島に出た。ゴーギャンの愛したタヒチ。そこで彼は鉱夫として働く。七月十四日の革命記念日がきて、白人の作った首都パペーテはカーニバルさわぎが始まる。しかし、白人の文化に毒された享楽の町は、結局彼には縁のない場所だった。一人ぼっちになった彼は、カヌーをこいで故郷に向った。マエヴァの待つなつかしい自分の島へ。彼の住む島の近くに、やはりソシエテ諸島に属する美しい島ボラ・ボラがある。漁の祭の日に婚約した若者マウルと乙女テウラの、美々しい婚約の儀式や結婚式の宴会。そして二人は手をとり合って海底に潜水する。サンゴの繁る海の底にあるティキの像に、二人はこの美しい楽園に生れた幸せを祈るのである。...

作品データ

原題 L'Ultimo Paradiso
製作年 1957年
製作国 イタリア
配給 イタリフィルム=NCC
上映時間 87分

提供:株式会社キネマ旬報社

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