子供たちをよろしく

劇場公開日:

子供たちをよろしく

解説

シアトルにある小さな公園ほどの広さの場所で気ままに生活するティーンエイジャー・グループの生活を綴ったドキュメンタリー映画。製作はアンジェリカ・T・サレー、コニー&ウィリー・ネルンン、監督・撮影はマーティン・ベル、音楽はトム・ウェイツ、編集はナンシー・ベイカーが担当。出演の子供たちは、実際にその広場で生活する子供たちで、彼らはみな家出や逃亡の末にそこに集まって来た子供たち。年齢は13歳から19歳。ラット(どぶねずみ)は小柄な17歳。年長者のジャックと共につぶれたホテルに住んでいる。今はブラブラしているが将来は空軍に入ることを夢みている。タイニーは14歳の栄養失調気味の売春婦でラットの友だち。未熟なうちからセックスに熱中してしまった彼女は、3艘以上のヨットをもつ大金持になるのが夢だ。ドゥエインは、繁華街をうろつくヤセッポチの16歳。刑務所にいる父親を訪ね自分との絆を見つけようとしている。シャドウは、オシャレな元気者で18歳。ポン引きのようなことをやっている。本人はプレイボーイだと思ってキザなカッコをしている。シェリーは、3人目の夫と暮らす若い母の元から家出した13歳の金髪娘。7人兄弟で幼い頃に性的暴力を受けた経験をもっている。それぞれ、10代の子供たちだが、廃虚のようなホテルで気楽な生活をしながら仲間を作っている。が、麻薬、売春を何とも思わず、留置所に入れられたり福祉事務所の人たちに話を問われても、あまり気にしない。このドキュメンタリーは、そんな彼らの姿を捉えながら、街頭暮らしの不安と魅力をレポートしている。

1983年製作/アメリカ
原題:Streetwise
配給:ユーロスペース
劇場公開日:1986年11月22日

ストーリー

※本作はドキュメンタリーのためストーリーはありません。

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スタッフ・キャスト

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受賞歴

第57回 アカデミー賞(1985年)

ノミネート

長編ドキュメンタリー賞  
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映画レビュー

5.0売春をしていて恋をしていて恋人と子どもが欲しい、路上で暮らすが母親...

2023年10月9日
iPhoneアプリから投稿

売春をしていて恋をしていて恋人と子どもが欲しい、路上で暮らすが母親の家には日常的に出入りしているタイニーは、母親との絆があり、母親もおそらく似たような体験あるいは共感できるような厳しい人生を生きてきたのだろうか、そんな母を見て今の路上生活児童売春する自分をかえりみてなお好きな人との子どもが欲しいタイニー、母親が好きで強く影響を受けているのだろうし、これは今も続く貧困の連鎖なのかと思う。そのタイニーの後日を撮影した
TINY: The Life of Erin Blackwell
という映画があるらしいのでぜひみてみたい。

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4.5"Take Care Of All My Children"

2023年10月1日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:映画館

悲しい

怖い

興奮

今現在の日本で例えるなら歌舞伎町のトー横キッズが当てはまるか、って四十年前から世界中が何にも変わっていない現実に驚く、子供がまともに通っている学校の給食ですら貧相でショボいし。

シアトルで屯する若者達、いや、子供たちは孤児でもなければ施設を脱走した訳でもなく、生まれ育った家庭で家族と生活が出来ない環境の中、自らが判断と決断をし選択した状況下で生きる術を身に付けながらギリギリを得意げに歩んでいるようで。

劣悪な環境を生きる子供たちを悲観したり悲惨さや感動を煽る演出は皆無で、何気ない会話と起こる事柄や何人かの子供に絞って追いかけてみたり、リアルを傍観しながら存在するカメラと子供たちの日常が自由と不自由の狭間で痛々しい。

ペネロープ・スフィーリスの『反逆のパンクロック』やラリー・クラークとハーモニー・コリンが組んだ『KIDS/キッズ』にサフディ兄弟の『神様なんかくそくらえ』が描いた世界観は確かに存在している、何十年も前から、そして今現在でも。

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万年 東一