心を繋ぐ6ペンス

劇場公開日:

解説

イギリスのSF作家H・G・ウェルズの自伝的小説『キップス』のミュージカル化。例によって舞台ミュージカル(台本=ビヴァリー・クロス、ドロシー・キングスレイ、作詞・作曲=デイヴィッド・ヘネカー)の映画化で脚本はビヴァリー・クロス、監督は「スインガー」のジョージ・シドニー。撮影はジョフリー・アンスワース、音楽は舞台と同じくデイヴィッド・ヘネカーで、編曲指揮は「ウエスト・サイド物語」のアーウィン・コスタルが担当。振り付けは女性振付師の成長株ギリアン・リン。出演者は「最高にしあわせ」のトミー・スティール、「アルフィー」のジュリア・フォスター、新星ペネロープ・ホーナー、「ベケット」のパメラ・ブラウン、「ロシュフォールの恋人たち」のグローバー・デールほか。製作はチャールズ・H・シニア、ジョージ・シドニー。

1967年製作/イギリス
原題:Half a Sixpenee
配給:パラマウント
劇場公開日:1968年7月

ストーリー

今世紀初頭のイギリス。町の仕立屋につとめる孤児のアーサー・キップス(トミー・スティール)は幼なじみの友だちアン(ジュリア・フォスター)に、愛情のしるしとして、2つに割った6ペンス銀貨の1つを渡し、もう1つは、自分が肌身離さず持ち歩くことにした。こうして6ペンス銀貨は、若い恋人たちの心を繋いだのである。ある日キップスは俳優で、あまり売れないが劇作家でもあるチタローと知り合い、劇場に連れていかれた。そこで彼は思わぬ幸運に出逢ったのである。チタローが見せた新聞記事にアーサー・キップスのことが出ていた。しかも大邸宅と年に1250ポンドの遺産相続者として……。キップスの生活は一変した。仕立屋を飛び出し贅沢の限りをつくして世界旅行。その頃、かつてキップスが勤めていた店の客で上流階級の令嬢ヘレンと再会した。上流階級に憧れていたキップスはヘレンに夢中になり、いつしかアンのことを忘れはじめた。だがヘレンには、キップスの財産を狙っている母と兄がついている。そんなことには一行に気づかないキップスは、ボート・レースの日、ヘレンの母が一方的に発表した娘との婚約に有頂天。ちょうど来あわせていたアンは、怒りと悲しみで6ペンス銀貨の半分を投げ捨て、去っていった。数日後、婚約を祝うパーティーが町の名流夫人邸で開かれた。上流階級の、とりすました作法ふるまいにキップスはついていけない。そこへ、この邸で女中として働いているアンが現れた。キップスを見て驚き、お盆を取り落とすアン。主人に叱られて泣きながら去るアン。キップスは、もうがまん出来なかった。満座の中で婚約解消を発表し彼女を追った。そして2人は昔の仲間に祝福されて結婚した。喜びも束の間、キップスの財産を管理しているヘレンの兄が失策し、キップスは無一文になってしまった。幸福は、お金では買えない--とキップスをいたわるアン。そこへチタローが現れた。キップスが出資した芝居が大当たりで配当金をとどけに来たのだ。若い2人は、このお金で小さな家を建て、ささやかながら幸福な家庭を築こうと誓い合うのだった。

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