原子人間

劇場公開日:

解説

ナイジェル・ニールのBBCテレビ劇からリチャード・ランドウと「銀の靴」の脚本を書いたヴァル・ゲストが共同脚色し、ヴァル・ゲストが監督した空想科学映画。撮影はジミー・ハーヴェイ、音楽はジェームズ・バーナード。主な出演者は「暴力帝国」のブライアン・ドンレヴィ、「鷲の谷」のジャック・ウォーナー、マージィア・ディーン、リチャード・ウォーズワースなど。

1955年製作/82分/イギリス
原題:The Quatermass Xperiment
配給:BCFC=コロムビア
劇場公開日:1955年11月21日

ストーリー

バーク州の一寒村に、ある夜轟音と共にロケットが墜落した。これは、クォーターマス博士(ブライアン・ドンレヴィ)が宇宙探険のため放ったものだったが、駈けつけた博士の無電連絡にも内部からは何の返答もなかった。消防隊が灼熱した機体に水を注いで扉を開くと、中から乗員の中で一番年若のヴィクター・カルーン(リチャード・ウォーズワース)が半死半生でよろめき出てきた。あとの二名は不思議にも航空服をそっくり残したまま行方不明だった。クォーターマス博士は実験室にカルーンを運ばせ助手の医師ブリスコーに治療させたがカルーンは反応を全く示さなかった。だがロケット内部にあったジェリー状の物質が分析の結果人間の組織と判り、乗員撮影によるフィルムを写してみた末に、得体の知れぬ物体が飛行中のロケットにとび込み乗員二名をジェリーと化しカルーンを以前と全く違った人間にしたものと想像できた。やがてカルーンは中央病院に移されたが、彼の妻ジュディス(マージィア・ディーン)は彼をひそかに病院から自宅に連れ戻そうと考え病院の医師を買収した。医師が病室でカルーンに背広を着せ、ちょっと席をはずしたとき、カルーンがそこに置いてあったサボテンに手を伸ばすと途端にそれは消えてしまった。買収された医師もカルーンをエレヴェーターで連れ出す途中、彼に撲られて石のような死骸となり、カルーンの妻も自動車の中で彼の手がサボテンに変っているのを見て恐怖のあまり発狂した。カルーンは、そのまま夜の街にさまよい出た。カルーンにふれた人間や動物は、その生命力を総て吸い取られて骸骨同然となり一方彼と、彼にのり移った得体の知れぬ物体は人間の組織や血を食物にして、ますます太っていった。ロンドン警視庁はローマックス警部(ジャック・ウォーナー)指揮の下に怪物カルーンの行方を必死に追い求めた。間もなくウェストミンスター寺院にカメラを持ち込んでいたBBCテレビジョンが丸天井の暗がりにいた巨大な触手を何本も持つ怪物を発見した。現場に呼ばれたクォーターマス博士は近隣の人を立退かせ、ロンドン市中の電気を止めて高圧線を丸天井の足場にかけて怪物を殺そうとした。全市に胞子をまき散らした怪物も危いところで抹殺され、人類最大の危機も辛うじて救われたのだった。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

全てのスタッフ・キャストを見る

映画レビュー

映画レビュー募集中!

この作品にレビューはまだ投稿されていません。
皆さまのレビューをお待ちしています。
みんなに感想を伝えましょう!

レビューを書く
関連DVD・ブルーレイ情報をもっと見る