月光の女

劇場公開日:

解説

「嵐ケ丘」のウィリアム・ワイラーが、「雨」「四重奏」で知られるイギリスの作家W・サマセット・モームの戯曲より映画化したもので、脚本は「カサブランカ」のハワード・コッホ、撮影は「ゾラの生涯」のトニー・ゴーディオ、音楽は「サラトガ本線」のマックス・スタイナーが当たっている1940年度作品。主演は「花嫁の季節」のベテイ・デイヴィス、「剃刀の刄」のハーバート・マーシャルでジェームズ・スティーブンスン、「凸凹幽霊屋敷」のゲイル・ソンダーガード、「踊る結婚式」のフリーダ・イネスコート、ブルース・レスター、駒井哲等が助演している。

1940年製作/アメリカ
原題:The Letter
配給:セントラル
劇場公開日:1950年12月14日

ストーリー

断雲より洩れる月明かりが眼に痛いほどのマレイのゴム園の夜の静寂を破って銃声が数発轟いた。レスリー・クロスビーがハモンドという男を殺害したのだった。急を聞いて駆けつけたレスリーの夫のロバート、弁護士のハワード・ジョイスと、地方治安官のジョン・ウィザースルは、おどろくべき冷静さをもって語るレスリーの話を聞いた。ハモンドは夫の留守を狙って彼女を訪ね、執拗に言い寄った。レスリーは彼から身を守るために、夫の置いていった護身用の拳銃で彼を射ったという──。レスリーの公判がシンガポールで行なわれることになり、仕事の手につかぬロバートはジョイスの家に泊って判決を待っていた。ジョイスはレスリーの無罪を信じていたが、助手のオン・チャイから、事件の当日、ハモンドに送ったレスリーの手紙のあることを聞いた。手紙の持ち主はハモンドの妻で1万ドルで売るという。オンの持つ手紙の写しは、レスリーの無罪を一挙に覆す重大さを暗示していた。ジョイスはレスリーを信ずべきか否かに迷ったが、彼女が夫の誕生日の贈り物にする銃を買う相談にハモンドを呼んだのだと説明したが、それにしては文面のはげしさはどうしたことであろう。彼女は熱心に手紙を買い取るように頼んだ。保釈中のレスリーはジョイスと共にオンに案内されてハモンドの妻から手紙を受とった。愛するレスリーのためならとロバートは一切をジョイスに委せた。公判は予想どおりレスリーの無罪となった。ロバートはマレイを去ってスマトラのゴム園を買い、新生活に入る計画をレスリーに打ち開けた。しかし彼の貯えは手紙を買ったため、ほとんど無になっていることに気ずかねばならなかった。彼はレスリーがハモンドを愛していた事実を、その手紙から知ったが、それでもなお、妻を許すほどふかい愛情の持ち主だった。レスリーはハモンドへの追慕を絶ちきることができず、天を避けて庭に出た。物かげから2人の人物の姿がうごいた。レスリーは覚悟したもののようにハモンドの妻と召使いのふるう兇刄の下にたおれた。奇しくも月明かりの輝くマレイの夜だった。

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