黒い蘭

劇場公開日:

解説

ジョセフ・ステファノがテレビ・ドラマとして書き下ろした原作を、日本初登場のマーティン・リット監督が映画化した作品。アメリカのイタリア人街に住む、子供をもつ後家と、1人のやもめ男の結婚をめぐる小市民ドラマである。脚本はステファノ自身が担当、撮影を「めまい」のロバート・バークスが受けもっている。音楽アレッサンドロ・チコニーニ。出演するのは「ノートルダムのせむし男(1957)」のアンソニー・クイン、「月夜の出来事」のソフィア・ローレン、ブロードウェイ出身のイナ・バリン、マーク・リッチマン、ジミー・ベアード、ヴァージニア・ヴィンセント等。製作カルロ・ポンティとマルチェロ・ジローシ。

1958年製作/アメリカ
原題:The Black Orchid
配給:パラマウント
劇場公開日:1959年3月21日

ストーリー

イタリア人が住んでいる地区のアパートから葬式の行列が出てきた。若い後家のローズ・ビアンコ(ソフィア・ローレン)が息子のラルフィーと牧師にささえられて棺のあとに従った。ローズの夫トニーは彼女に自動車を買うことをせがまれ悪の道へ走ったのだ。それから半年がすぎた。ローズは小さな造花工場で働いていた。ある夜、隣に住んでいるジュリア・ガルロが迎えにきた。ガルロは親友のフランク・バレンテ(アンソニー・クイン)に会ってくれというのだ。フランクは妻に娘メアリーを残され先き立たれた男やもめで、ガルロ家を訪ねるたびに隣のローズに心をひかれていたのだ。フランクの娘メアリーは父がギャングの後家に想いをよせていることを知って、小さな胸をなやませた。次の日曜にローズとフランクは感化院にラルフィーを訪ねた。ラルフィーはぐれん隊の仲間に入って、感化院に入れられていたのだ。フランクはローズに結婚を申しこんだ。2人が結婚して、農場に引き取るといえば、感化院でもラルフィーを出してくれるにちがいないと考えたのだ。それを聞いてラルフィーは喜んだ。しかし娘のメアリーはあくまで結婚に反対だった。ローズはメアリーの気持ちが変らない以上、フランクと結婚することはできないと、すべてを諦めた。ローズは感化院へ行きラルフィーに事情を話した。翌晩、ラルフィーは感化院を脱走した。フランクはローズの家をおとずれ慰めようとしたが、ローズに追いかえされた。フランクは教会へ行き祈るほかはなかった。フランクの祈っている後に、いつのまにかラルフィーがきていた。フランクは一緒に感化院へ行こうとラルフィーを説いた。ローズは自らメアリーに話をするほかはないと思い、フランクの家を訪れメアリーを説いた。はじめは頑強に主張をまげなかったメアリーも誠実のあふれたローズの言葉にしだいに気持ちをやわらげ、やっと考え方がまちがっていたことを悟った。

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