劇場公開日 1984年12月8日

「グレムリンとは黒人のことでは?」グレムリン よしたださんの映画レビュー(感想・評価)

1.0グレムリンとは黒人のことでは?

2014年11月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

怖い

 このスピルバーグの代表作を初めて鑑賞。
 観ながらふと思った。彼の映画には黒人が出てこない。この作品もしかり。ところが変態し狂暴化したグレムリンのファッション、ダンス、酒やたばこの嗜み方は黒人ではないか。
 とすれば、この不思議な生物の飼い方の注意点はそのまま、黒人には光を当ててはならない。黒人には水を与えてはならない。夜中に黒人に食事を与えてはならないということになる。
 黒人が自由を得て、社会のあらゆる場に進出してやりたい放題すると、世の中はこの町のパニックのような状況になるから、彼らに自由や夜間の外出許可を与えてはならないのだ。社会のあらゆる不具合、原因不明の故障は黒人のせいかも知れないと疑う必要がある。
 グレムリンを黒人と読み替えると、80年代黒人の経済力と文化がアメリカ社会で市民権を獲得しつつあった時期、この流れに警鐘を鳴らすメッセージとなる。
 深読みのしすぎだろうか。これが子供の鑑賞も念頭に置いた作品であることが余計にそのような発想を起こさせる。黒人をのさばらせる世の中にするな。君たちの居場所は奪われることになる。と。
 もちろん製作した当事者がそのような思想、考えの持ち主なのだと言いたいわけではない。このアメリカ社会の抱える人種問題とこの時代性を考えるとそのように読み解くことも可能だということだ

佐分 利信