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解説

長年勤めて来た会社から突然解任を迫られた男とその家族の動揺を描く。監督はユーリー・ライズマン、脚本はアナトリー・グレブネフとユーリー・ライズマン、撮影はニコライ・オロノフスキー、美術はタチヤナ・ラプシナが担当。出演はミハイル・ウリヤーノフ、イヤ・サーヴィナ、イリーナ・グバノワ、タチヤナ・ダギーレワなど。

ストーリー

会社の総裁セルゲイ・アブリコーソフ(ミハイル・ウリヤーノフ)は、これまで、自分のエネルギーをすべて仕事に注いできた。つねに責任の重い仕事を引き受け、より複雑な任務を果たしてきた。ところが、二つの会社が合併されることになり、それに伴って総裁の地位を退任させられることになった。このことに不満を持つ彼は、しかし従うしかない。突然年金生活に入る羽目になって、はじめて自分の人生を振り返る。そしてこれからの身の振り方、家族のことなど、不安はつのる。身近な妻ナターリヤ(イヤ・サーヴィナ)は、彼が知らないうちに学者として業績をあげ助教授として活躍している。末息子の大学生イゴーリ(アレクセイ・ブローヒン)は、いつの間にかレニングラード出身の娘ヴィーカ(タチヤナ・ダギーレワ)を家に連れ込んで同棲中というありさま。まして利己的なイゴーリは、この父親の生き方などが理解できようはずはない。彼は父親に向かってこう言う。「パパは仕事以外のことは何もわからない。人生は仕事のためにあるんだね」父と同じ会社で働く長男も、親の名誉や地位を利用して出世を計ろうとする功利主義者。正義派のアブリコーソフには我慢ならない。折しも、子供を連れて里帰りしてきた娘マリナ(エレーナ・サナエワ)のことも気になる。長男ニコライから、新しい総裁に命ぜられたのがかつての自分の部下であることを聞いて、アブリコーソフは落胆した。副大臣のもとに出向いてみるが、ここでも彼が解任された訳はわからなかった。ただ、今企業が求めているのは、かつてのような意志強固の人物ではなく、もっと温和な指導者だということであった。家庭人となった彼の生活は悲惨だった。家族の誰とも意志の疎通はなく多忙な日々を送るナターリヤに羨望すら抱いていた。ある日、夫婦でサーカス見物に出かけた。アブリコーソフは久しぶりに童心にかえって、笑いころげた。それを見入る妻。二人は甦る思い出に浸った。ふとナターリヤが洩らした。「私を創ったのはあなただ」……。家族との団らんを過ごしたアブリコーソフのもとに、マリナの母で、養老院に入っていた先妻の訃報が入る。マリナに悲報を知らせたアブリコーソフは、しみじみと人生のはかなさを感じるのだった。...

作品データ

原題 ЧАСТНАЯ ЖИЗНЬ
製作年 1982年
製作国 ソ連
配給 日本海映画

提供:株式会社キネマ旬報社

受賞歴

第55回 アカデミー賞(1983年)

ノミネート
外国語映画賞  

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