火の鳥 鳳凰編

劇場公開日:

解説

大仏建立が行なわれた奈良時代を舞台に、2人の彫物師の数奇な運命を描く。手塚治虫原作の同名漫画のアニメ化で、脚本は「愛しのベティ 魔物語」の高屋敷英夫と「るーみっくわーるど 炎トリッパー」の金春智子の共同執筆。監督は「カムイの剣」のりんたろうが担当。

1986年製作/60分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1986年12月20日

ストーリー

生まれて間もなく片目片腕を失った我王は、生きるためには人殺しも辞さない人間となり村を追われた。鳳凰を探し求めて全国を旅する大和の彫物師・茜丸は、逃亡中の我王と出会い大切な右腕を斬られてしまう。盗賊の頭となった我王は、ある日、美しい娘・速魚を強引に妻にした。鼻が異様に腫れ上がる奇病にとりつかれた我王を看病する速魚。だが、部下の言葉で誤解した我王は速魚を斬り殺してしまう。速魚はてんとう虫に姿を変え、我王は彼女がかつて自分が助けた虫の化身だったと気づくのだった。一方、必死の修行の末、彫物師としての腕を取り戻し、鳳凰を求めて旅する茜丸はブチという少女と出会う。そんな時、茜丸に大仏建立の命が下り、都の役人がやって来る。茜丸を連れていかせまいと抵抗したブチは、役人に殺された。大仏殿は完成し、茜丸は天皇に献上するための彫物を乞食僧と競い合って作ることになった。乞食僧とは生まれ変わった我王だった。二人が提出した作品は同じ鳳凰像で、我王の像がすぐれていたが、地位と名声に目がくらんでいる茜丸は、かつての出来事を持ち出した。役人に右腕を斬られた我王は都を追放される。ある日、火事が起こり、茜丸の作った鳳凰像は燃えてしまう。駆けつけた茜丸の前に火の鳥が現われ、彼がもうじき死んで魚に生まれ変わること、それが宿命だと告げた。

全文を読む(ネタバレを含む場合あり)

スタッフ・キャスト

監督
脚本
高屋敷英夫
金春智子
原作
手塚治虫
企画協力
手塚プロ
製作
角川春樹
プロデューサー
りんたろう
丸山正雄
岩瀬安輝
作画監督
さかいあきお
撮影監督
石川欽一
美術監督
椋尾篁
音楽監督
宮下富実夫
音楽プロデューサー
石川光
主題歌
渡辺典子
音響プロデューサー
明田川進
録音
辻井一郎
効果
佐々木英世
編集
尾形治敏
テクニカルスーパーバイザー
八巻磐
制作スタジオ
プロジェクトチーム・アルゴス
マッドハウス
ナレーション
城達也
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映画レビュー

2.5仏徳山(大吉山)から平等院を俯瞰するのも一考

2023年12月6日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD
ネタバレ! クリックして本文を読む
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マサシ

4.0とにかく映像化作品として「火の鳥」を公開することに成功したのですから偉業に間違いありません

2022年9月16日
Androidアプリから投稿

1986年劇場公開作品
原作漫画の角川文庫なら第4巻鳳凰編をアニメ映画化したもの

1978年 市川崑監督の実写版「火の鳥」
1980年 総監督を手塚治虫自身が務めた「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」
この2作につづく「火の鳥」の映画化作品第3作です
本作は、その2作から6年もの時間が流れてしまいました

監督はりんたろう
アニメファンなら説明不要ですね

日本のアニメ黎明期から制作の最前線にいた巨人です
虫プロではあの「鉄腕アトム」、「ジャングル大帝」などの演出の中心を担った人
1979年にはあの「銀河鉄道999」の監督をされています
その後、1983年「幻魔大戦」、1985年「カムイの剣」などを経て本作の監督をされています

つまり「火の鳥」の監督をする資格は、キャリアも実力も十分ということです

本作の最大の特徴は、キャラクターデザインが、手塚治虫の漫画そのままではなく、手塚治虫のそれをベースにしながら現代的にリファインされていることです
背景も一部水彩画的な彩色が採用されています

「火の鳥2772 愛のコスモゾーン」の手塚治虫自身のキャラクターデザインと背景の彩色は、1980年当時のアニメと同列に観賞すると、懐かしさを覚えていまうもので、悪くいえば古色蒼然として見えたことに対する、りんたろう監督としての判断であると思います

賛否別れているようですが、自分は支持します

時代は奈良時代
752年の大仏建立に関わる物語です

本作の内容については、原作からの翻案過程での取捨選択をキャラクターデザイン同様に批判する向きもあるようです
上映時間という制約がある以上、映像化作品は原作に忠実にするにも限度があります
落とされた部分をカットする辛さを一番感じたのは、りんたろう監督その人だとおもうのです

とにかく映像化作品として「火の鳥」を公開することに成功したのですから偉業に間違いありません

なにしろ原作漫画の「火の鳥」を連載すると雑誌がつぶれるという噂がたつくらいマニアックな内容なのですから

本作が追い風になったのでしょうか
次の「火の鳥」は、劇場公開作品ではなくOVAにはなりましたが、「火の鳥」の映像化の努力は継続されたのです
それが翌1987年8月「火の鳥 ヤマト編」、同年12月「火の鳥 宇宙編」と連続で発売されることになったのです

しかしながら、1989年には手塚治虫もお亡くなりになり、火の鳥の映像化は一旦ここで途絶えてしまいます

その後2004年、NHKで連想テレビアニメ化されました
黎明編、復活編、異形編、太陽編、未来編を全13話で描かれています

これ以外にも、ラジオドラマやゲームやイベントや施設向けのものなど、舞台まで!本作以降沢山あるようです

このように手塚治虫の不朽の名作「火の鳥」の多数のメディア展開をもたらしたのは、本作「火の鳥 鳳凰編」の功績がとても大きいと思います

「火の鳥」はいつの日にか、全編を映像化されなければないものだと思います

映画関係者の皆様、アニメ関係者の皆様
何卒火の鳥の全編映像化を成し遂げて頂きたいと切にお願い申し上げます

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あき240

0.5なんだこれは何が伝えたいのか全く分からん。 ただ茜丸が可哀想なだけ...

2019年6月14日
iPhoneアプリから投稿

なんだこれは何が伝えたいのか全く分からん。
ただ茜丸が可哀想なだけ。
ガオウは腕を切られて当然、過去に散々人外な事してんだから。
時が経ち悟ったからってそれが許されるわけじゃねーよ馬鹿作者。
一生業を背負って生きていかなきゃいけない。
のにあたかも茜丸の方が悪いみたいな流れは意味不明。
しかしまあ昔のアニメは残酷な話が本当多いな。
病んでた時代だったんだな。
胸糞悪いけど懐かしさがあったから星はオマケ

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かぼはる

2.0輪廻転生

2018年11月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 火の鳥の中で一番好きな作品なのに、短くまとめすぎていて訴えたいことが伝わってこない。輪廻転生のシーンなんかは一番魅了されるところだと思うのだが・・・

 原作を知らない人だと、全く楽しめないんじゃないかな?茜丸に感情移入できるようにして、我王をもっと悪役に描くとか、いろいろ脚本が書けそうなものなのに。しかし、これは実写版にすると面白いかもな。

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kossy
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