ふくろう

劇場公開日:

解説

時代の波に翻弄された不幸な身の上の母娘が、飢えの苦しみから解放されるべく次々に殺人を犯していく様を描いたブラック・コメディ。監督は「三文役者」の新藤兼人。自らの原作を、新藤監督自身が脚色。撮影を「三文役者」の三宅義行と林雅彦が担当している。主演は、「伝説のワニ ジェイク」の大竹しのぶと「さよなら、クロ」の伊藤歩。第25回モスクワ国際映画祭最優秀女優賞(大竹しのぶ)受賞、特別功労賞(新藤兼人)受賞、平成14年度文化庁芸術団体重点支援事業作品。

2003年製作/119分/日本
配給:シネマ・クロッキオ=近代映画協会
劇場公開日:2004年2月7日

ストーリー

1980年頃。満州から引き揚げた後、東北地方の山奥にある希望ヶ丘開拓村に入植したものの、土地は不毛、やがて村人たちは次々に出て行き、出稼ぎに行った夫にも見捨てられ、たったふたり、村に取り残されたユミエと17歳になる娘のエミコは、激しい飢えに苦しんでいた。もはや限界。そこで、彼女たちはある決意をする。それは、山向こうのダム工事現場で働いている男らを呼んで春を売っては、毒入り焼酎を飲ませて殺害し、現金を巻き上げるのだ。果たして、ふたりの“貯金”はみるみる増えて、脱出目標金額までもう少しとなった。ところがある晩、県の引揚援護課に勤める若者と麓の巡査、更に一旦は村を出たエミコの初恋の少年・浩二が鉢合わせてしまった。しかも、浩二が殺人を犯し手配中だったことから、巡査ともめて大騒ぎ。3人の男たちとユミエ母娘は、壮絶な殺し合いを演じるのだった……。それから1年後、村からの脱出に成功したユミエとエミコの家の裏庭から、9体の白骨遺体が発見された。一体、ここで何があったのか? 捜査を進める警視たち。だが今となっては、全てを知るのは森の主である梟だけである。

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映画レビュー

2.0ギャグかな?

2024年2月9日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

大竹しのぶ演技すごいなー

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ゆかした

3.0久しぶりに視聴した。初見の時より冷静に観れた。 妖艶な大竹しのぶさ...

2024年1月14日
PCから投稿
鑑賞方法:VOD

久しぶりに視聴した。初見の時より冷静に観れた。
妖艶な大竹しのぶさんが終始東北なまりで味がある。繰り返すがマンネリにならない。
満州や開拓団の話に触れつつも、エロティックで残忍な連続殺人事件を綺麗にワンシチュエーションで演出。犯人母娘視点でコミカルに描かれている。

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Don-chan(Daisuke.Y)

3.0伊藤歩

2019年1月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ダム工事人、電気屋、水道屋と次々とやってくる男たち、みんな金を払ってユミエを買う。男って、こうもスケベなのか・・・女を買うことに躊躇しない。冥土の土産のつもりなのか、最後まで男の欲望を満たしてやってから毒入り焼酎を飲ませて殺してしまう。

 同じことの繰り返しなのに、大竹しのぶと「客」との会話がすべて違う。世相を反映させたり、国、自治体による入植政策のお粗末さなど、色々なことを考えてしまう。特に、巡査や同級生がやってきたときには部落問題を想像させる内容だったし、脚本に上手く取り入れてあるなぁと感心してしまった。

 最後の人間模様は本当に面白い。舞台劇向きなのかな~とも思ってしまいました。なんといっても、伊藤歩のヌードがよかった・・・それかよ。

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kossy
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