見たい度推移(赤線は公開日)


「幻の光」「ワンダフルライフ」に続く是枝裕和監督の長編第3作。カルト教団が大量殺人事件を引き起こしてから3年後、実行犯の遺族である男女4人が山の中の湖を訪れる。しかし彼らの車は忽然と消えてしまい、教団の元信者、坂田を加えた5人は、かつて実行犯たちが最後の時を過ごした山荘で一夜を過ごすはめになる……。オウム真理教事件を連想させる大惨事を背景に、表面的に事件が解決してもなお罪悪感や喪失感に囚われている加害者遺族たちの思いを描写。俳優にはそれぞれが演じる役柄のパートのみを書いた脚本を渡して撮影を行い、単なる演技の巧拙を超えたリアルな感情が揺らめく作品になった。登場人物同士の関係性はもちろん、監督と俳優たちの“距離”も突きつめた意欲作である。


