見たい度推移(赤線は公開日)


劇団俳優座創立55周年を記念して製作された伝記ドラマ。今から200年前の江戸時代、自らの足一つで初の完全なる日本地図を作り上げた伝説の人、伊能忠敬の半生を描く。18世紀末、50歳で名主家業を辞した伊能は翌年、江戸に出て幕府天文方の高橋至時に師事、56歳にして地図作りのための第1次測量に旅立つ。“子午線一度の実測値をつかみたい”という個人的野望に支えられながら始まった測量は、以後18年、74歳まで続き、およそ地球一周分の距離に達した。まるで伊能の歩行測量のような快活なリズムで進行するドラマは、堅苦しい偉人伝のイメージから遠く、スッキリした後味のさわやかな人間ドラマに仕上がっている。向学心と探求心にあふれる主人公を加藤剛が快演。高橋至時役・榎木孝明を始め、賀来千賀子、西田ひかるら、脇を固める出演陣の好演も光るが、なかでも島津重豪役の丹波哲郎が出色の怪演でクライマックスを締める。監督はTV『剣客商売』などで加藤と懇意の「鬼平犯科帳」の小野田嘉幹。オーケストラによる池辺晋一郎の音楽も壮快だ。



