劇場公開日 1961年7月8日

「MMKな若大将!」大学の若大将 近大さんの映画レビュー(感想・評価)

3.5MMKな若大将!

2017年1月20日
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鑑賞方法:DVD/BD

楽しい

単純

1960年代を代表する東宝のドル箱の一つで、加山雄三の代名詞でもある“若大将”シリーズの記念すべき第1作目。
高度経済成長期の時代を反映する明朗青春娯楽映画。

京南大学生の田沼雄一は、水泳部のエースで、性格も申し分なく、歌も上手く、クラスメイトやバイト先の女の子からモテモテの“若大将”。
ある時バスで老人に席を譲ったマドンナ・澄子に一目惚れ。澄子も雄一が好きだが、ライバル・青大将の邪魔が入り、なかなか素直になれない。
老舗のすき焼き屋を営む頭の固い父とはソリが合わず、とある事から家を追い出され、住み込みのバイト生活の日々。その最中、金持ち親子を助け、縁談の話が。
澄子は嫉妬するが、雄一はこれを断り、あるアクシデントで水泳大会に遅れるが青大将の計らいでギリギリ間に合い、見事優勝、父との仲も解消し、晴れて誤解が解けた澄子と結ばれ、ハッピーエンド。

一話完結で、部活や設定も多少変わるが、毎回毎回ほぼ同じパターン。
ご都合主義を通り越して、いちいちツッコむのが馬鹿らしくなるくらい超人的な強運の持ち主の若大将だが、実の父・上原謙から「今時珍しいくらい謙虚」と感心されるほど、嫌みに感じない突き抜けた好青年像。
大型新人として売り出した加山雄三の魅力を最大限に活かした文字通りの当たり役と言えよう。
星由里子は可愛らしく、田中邦衛はいい感じでうざったい。その他登場キャラも、当初からシリーズ化を狙っていたかのようにすでに出来上がっている。
夏の芦ノ湖ロケの映像が美しく、本当にバカンス気分に浸れる。

シリーズは全17作。
さすがに続けて見るとワンパターンで飽きるだろうが、たまに見ると面白い。

ラスト、まさかの“DAI語”が飛び出すとは!

MMK=モテて、モテて、困る。

近大