ユッコの贈りもの コスモスのように

劇場公開日:

解説

白血病と戦いながら十三歳でこの世を去っていく少女と、彼女を見まもる家族や学友の姿を描く。鹿村由起子の同名の原作の映画化で、脚本・監督は「裸の大将放浪記」の山田典吾、撮影は「ひめゆりの塔(1982)」の原一民がそれぞれ担当。

1982年製作/103分/日本
配給:共同映画
劇場公開日:1982年10月23日

ストーリー

中学一年生、十三歳の鹿村由起子の家庭は父の光俊、母のノリ子、弟の知道の平凡だが幸福な四人家族だ。親友の由美、光子、朱実にかこまれ、楽しい学校生活を送る由起子は、三年生の乙彦に思いを寄せている。日曜日、由起子の家族は、由美の家族と一緒に、多摩地区のファミリーマラソン大会に参加したが、両家族とも、スタミナ切れで途中でリタイアしてしまった。イラストの得意な由起子はマンガ家になるのが夢で、児童SF「モモと時間泥棒」が大好きで、何度も読みかえしている。由起子と仲間たちは、乙彦の関心をひこうと、柄の入ったパンティーを買いに行くが、お金が足りない。そこで、ラーメン五杯食べたら賞金が出るという店に挑戦に行き、見事に五杯のラーメンをたいらげてしまう。明るく、食欲旺盛だった由起子は、食欲がなくなり、疲れやすくなってきた。心配した母のノリ子は由起子を病院に行かした。由起子のカルテは町の病院から大病院に回され、両親が呼び出されて白血病だと知らされる。由起子は入院することになり、体力は日毎に弱り、病原菌に対する抵抗力がないために、隔離され、外部との接触はガラス越しに行なわれるようになった。光俊はいつも元気な由起子が進んで棄権を言いだした、マラソン大会の日のことを思い出した。由起子の体はあの日から既に弱っていたのだ。ノリ子は由起子の病状を早く発見出来なかった自分を責めた。由起子と家族や学友は大学ノートを通じて思いを交換した。病院の努力もむなしく、由起子の容体は日毎に悪化、最後の自由を満喫するために、暫くの間、退院することになった。由美たち仲間を家に呼んで食事をしたり、乙彦と会ったりもした。再び由起子は病院に戻る。しかし、医師たちの介抱のかいもなく、由起子は二度と再び目覚めることのない眠りについた。

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