港の乾杯 勝利をわが手に

劇場公開日:

解説

「女の学校」の中川順夫が浦山桐郎と共同で脚本を書き、新人鈴木清太郎が第一回作品として監督、「赤ちゃん特急」の藤岡粂信が撮影を担当した。主なる出演者は、「第8監房」の三島耕、「赤ちゃん特急」の牧真介、南寿美子、「丹下左膳(1956)」の河津清三郎、他に天路圭子など。

1956年製作/65分/日本
原題:Victory is Ours
配給:日活
劇場公開日:1956年3月21日

ストーリー

郷愁にとり憑かれたかのように、一人の男が港町を歩いて行く。木崎伸吉は船乗りだったがある事件の責任を一人で背負ったばかりに、今では魚の担ぎ屋をやっている。昔の仲間に誘われるまま早苗の酒場へ行くと、そこでもなつかしい顔ぶれが明るく彼を迎えてくれた。船員たちからマスコットのように愛されている早苗は、伸吉の弟で競馬騎手の次郎が今日のレースに優勝したら、祝宴をひらくと約束したほどの熱のあげようだった。その頃、見事に優勝した次郎は青山あさ子という女と知り合い、一緒にナイトクラブへ出かけ、遂に酒場へは姿を見せなかった。あさ子は土地のボス大沢の女である。翌朝、下宿へ帰った次郎は、伸吉からひどく叱られたが、その後、次郎とあさ子の仲は急速に進展した。ある日、あさ子に逢いにナイトクラブへ出かけた次郎は、大沢から次のレースに八百長をやれと脅迫された。ヤケ酒に酔いしれて帰った次郎は、伸吉からあさ子が留守中に来たことを聞かされた。次郎を熱愛しながらも大沢から逃れることのできないあさ子は、八百長だけはやらないでくれといって帰ったという。そのレースの当日、大沢とあさ子の姿を見て心乱れた次郎は不覚にも落馬したが、執拗な大沢は最終日の桜花レースにも八百長をやるように迫ったのである。しかし次郎はスタンドにあさ子の姿を見るや、大沢の脅迫も忘れ、全力をつくして優勝の栄冠をかち得た。次郎が大沢らに拉し去られたと聞いて伸吉が駈けつけたとき、あさ子の拳銃が火を吐いて、大沢が倒れた。弟とあさ子の幸福を祈りながら、伸吉は刑事の手錠をうけた。それは伸吉が再び船員になれるという報せを受けた日のことである。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

2.5鈴木清太郎監督の第一回監督作品

2023年5月14日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

鈴木清太郎監督の第一回監督作品。……であるが、この監督、後年の鈴木清順監督。

競馬騎手が美人女性に惚れたのだが、彼女は悪党のオンナだったことから八百長を迫られて……という物語。
舞台は日活お得意の横浜=ヨコハマ、舞台となったのも「横浜競馬場」。
「えっ、横浜競馬場なんて有ったの?」と思ったら、ロケ地は府中競馬場だったらしい。

美人女性を南寿美子、競馬騎手を牧真介、その兄=元船乗りを三島耕、悪党を芦田伸介が演じる。特に、南寿美子の美貌、芦田伸介のワルぶりが目を引く。

作品としては、途中で「走る南寿美子の姿を川面に映ったところを移動撮影しているシーン」が目を引くぐらいで、その他は平凡。
ところどころで流れる(歌われる)歌謡曲シーンが間延び感あり。

日本映画専門チャンネルの「蔵出し名画座」で鑑賞。

<映倫No.2130>

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たいちぃ

2.0鈴木清順第一回監督作品

2023年5月11日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

船乗りだった兄は、ある事件の責任を引き受け船を降り、担ぎ屋をやっている。
弟は競馬の騎手で、女に惚れて八百長をやらされる。
鈴木清順第一回監督作品です。

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いやよセブン
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