劇場公開日 1988年4月16日

「作画が表情豊かですごいと思った。 とくに涙を流すところはリアル。 ...」火垂るの墓(1988) しずくさんの映画レビュー(感想・評価)

2.5作画が表情豊かですごいと思った。 とくに涙を流すところはリアル。 ...

2015年8月15日
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作画が表情豊かですごいと思った。
とくに涙を流すところはリアル。

戦時中、孤児になってしまった兄弟。
西宮のおばさんと清太がうまくいっていたら、節子も清太も生き延びられたかもしれない。両親を亡くして、親戚の家に居候して、その家の人とうまくやっていける人もいただろうし、清太のように、まだ子供であるために意地を張って亡くなってしまった人もいただろうと思う。

清太も節子も、西宮のおばさんの家に居続けたら生き延びられただろう、というのは、どうしてお金もあったのに、二人とも死んでしまったのだろう、というのも合わさって、西宮のおばさんの表面的な態度だけを見て家を出ていくことを決心した清太の子供っぽさが際立つ。

もしこの映画が、西宮のおばさんと和解して二人が生きていく、またはおばさんの家を出て二人で生きていく、という話であっても反戦映画になりえた。二人が死ななくてはならなかったのは、清太のまだ大人になりきれないところを描くためかもしれない。

しずく