北緯15°のデュオ

劇場公開日:

解説

太平洋戦争中、過酷な戦況を極めたフィリピン戦線の傷跡をドキュメント・タッチに描くドラマ。脚本・監督は「ふ・し・ぎ・なBABY」の根本順善。撮影は「山田ババアに花束を」の杉村博章がそれぞれ担当。

1991年製作/105分/日本
配給:「北緯15°のデュオ」の上映を成功させる会
劇場公開日:1991年3月23日

ストーリー

古くなった一枚の写真をウエストバックに入れてマニラの国際空港に降り立った俳優・川谷拓三。二十歳そこそこで恋も知らず、特攻隊員として若き生命を散らしていった若者たちの魂の叫びに触れることを目的にやって来た拓三は、そこで一人の老婆と出会い、一緒に旅をすることになる。戦争で死んだ甥の墓参に来たという老婆は、戦争を知らないという拓三をマニラ湾に浮かぶコレヒドール島ヘ案内する。そこには太平洋戦争の紛れもない事実が残っていて、拓三は息をのむ。要塞の上で老婆は突然「月の砂漠」を唄い出し、その姿に拓三は、自身の青春時代を重ね合わせていくのだった。二人はマニラから北へ90キロほどの距離にあるマバラカットという町へ向かう。マバラカットは、特攻体当たり攻撃が初めて実行された場所であり、老婆の墓参の地でもあった。そこで老婆は次第に明るさを失っていく。老婆の墓参は、甥ではなく、本当は恋人だったのだ。マバラカットには、特攻隊員たちが出撃当日まで生活した家屋が、椅子やテーブルをそのまま残して現存していた。「あのころの若い人の生命は、こんな家具よりも軽かったんですね……」と老婆は呟く。そして、この地で終わるはずだった二人旅は、やがてセブ、レイテ島へと続いていき、セブの村で川でおぼれている一人の子供を助けた拓三は、その祖父から、日本兵の銃弾によって死んでいった子供たちの話を聞かされる。痛みを受けながらもレイテの海辺へ行った拓三は、そこで46年前の戦闘が突き刺さってくる。そして、マニラに戻った拓三と老婆は、フィリピンに帰化した日本人女性に衝撃的な証言を浴びせられ、返す言葉もなく旅を終えるのだった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

0.5なんだかなあ、

2021年5月1日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:VOD

年配のカップル?の、戦地巡りのようなかんじではあったけど、ところどころに当時の戦闘の映像が流れたり、しかしその役者ふたりの芝居がどうも、、、ぎこちないというかたどたどしいというか、セリフが棒読みというか、ミスマッチ甚だしいギャップがあった。

それなりの役者のはずなのに、なんでこんなぎこちない芝居でOKなんだろう。

終盤には何十という特攻機の映像が延々と流れて、もはや映画ではなくなってた。
それなら最初から当時の映像だけで、そういう役者もいらんやん、と。

そのストーリーもそうだけど、そのふたりのやりとりもトロいかんじというか、ゆったりとして話し方なので眠くもなった。。。

最後には日本将校?の絞首刑をされるシーンまで流れるし、ショッキングでもあった。

とにかく、内容、質、構成など、「んー、なんだかなあ」という映画だった。

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けい

4.0戦地跡巡礼のドキュメンタリー風映画。川谷拓三が本人役で偶然出会った...

2020年11月27日
スマートフォンから投稿

戦地跡巡礼のドキュメンタリー風映画。川谷拓三が本人役で偶然出会った老婆と各地をまわり最後はレイテ島にまで行く。いく先々で本物の戦争の映像が流れる。
旅の途中で溺れた子供を助けるが、助かった子供の親から感謝はするが礼は言わないみたいな反日感情剥き出し場面があり、ラスト付近にももう一度ある。戦地になってしまった土地の人々に残した心の傷が伝わる。反戦映画。

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