漂流

劇場公開日:

解説

嵐で船が難波し、無人島に漂着した男が、十二年の歳月を経て、再び人間社会に生還するまでを描く。吉村昭の同名の原作の映画化で、脚本は広沢栄と「動乱」の森谷司郎の共同執筆、監督も同作の森谷司郎、撮影は「衝動殺人 息子よ」の岡崎宏三がそれぞれ担当。

1981年製作/151分/日本
原題:Abandoned
配給:東宝
劇場公開日:1981年6月6日

ストーリー

天明五年、冬の嵐に会った土佐の永徳丸は、あえなく難波、長平と三人の仲間が、無人の火山島に漂着した。大きな白い鳥しかいないこの島の生活は厳しく、七ヵ月後に、年長の源右衛門は死んでしまった。若い甚平衛もすぐに後を追った。音吉は土佐に恋人のお絹が待っていると信じてよく耐えた。しかし、お絹が長平と恋仲であることを知り、生きる気力を失い、崖から身を投げるのだった。残された長平は、お遍路だった母の「どんなに辛くても、一人で生きていくのよ」という最後の言葉を思い出し耐えた。白い鳥は長平の命を支えた。肉は食糧に、羽は衣服に、卵は水受けになった。九年の歳月が過ぎたとき、江戸から七人の男が漂着した。苦しい生活の中で、伊平次は由浩と争いになり、刺し殺してしまう。伊平次は生きようする仲間に、冷たい視線を向け、孤立していた。もし生還したところで、人を殺したことを仲間が喋るのでは、と思っていた。一方、長平たちは、流木を集めて船造りを始めた。船はあと一歩で完成するところまできている。そんなとき、役人へ告げ口されるのを恐れた伊平次は船に火を放った。呆然とする長平たち。そこへ、火山が地鳴を始めた。このままでは爆発し、溶岩に流される。必死に船の再建に取り組む一同。日毎に地鳴は激しさを増していく。そして、ついに船は完成した。そこへ、大波がやってきた。波に船を奪われたら生きる道はない。長平たちは、斜面を流れる船を必死で引っぱった。大波に長平たちは岩に叩きつけられ船は波打際へすべっていく。そこへ、伊平次が立ちはだかり、船は伊平次を下敷に止った。そして、寛政九年、長平は十三年ぶりに故国の土を踏むのだった。

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映画レビュー

2.5無人島

2022年1月7日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

嵐で遭難し4人が無人島に漂着するが、主人公(北大路欣也)以外は死んでしまう。
そして9年後、7人が漂着し、脱出を図るのだが・・・。
もうすこし面白くして欲しかった。

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いやよセブン

5.0色んな意味で凄い作品

2022年1月4日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

圧巻です。凄すぎます。
日本では、もう こういう映画は、作れないでしょうね。
今は、学芸会レベル以下の役者や作品ばかりで、
こんな凄い作品を演じる役者もいないし、
監督や撮影できる人もいなくなったと思います。
機会が有れば、ぜひ観るべき作品。

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アムロレイ

2.0無人島生活

2018年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 海鳥だらけの岩がそびえる無人島へ漂流した4人。次から次へと亡くなって一人きりになってしまった長平(北大路)。思い出すのは故郷のこと女のこと。夢ばかり見ていた。無人島なのか、本土の岬なのかもわからぬまま、鳥を喰ってサバイバル生活を続けた。鳥の羽根を集めて鳥人間になったりするシーンも印象的。

 9年経ったある日。7人の男たちが漂着した。船を作ろうということになったが、それでも難航。150分もある割りにはダイジェスト版のような作りになっているのが残念。スタジオのセットなんかではない本物の迫力があっただけに後半のストーリーにはのれなかった。

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kossy
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