東京湾

劇場公開日:

解説

佐田啓二の企画第一回作品で「山河あり」の松山善三と多賀祥介が共同で脚本を執筆、「春の山脈」の野村芳太郎が監督した刑事もの。撮影もコンビの川又昂。

1962年製作/82分/日本
原題:Tokyo Bay
配給:松竹
劇場公開日:1962年5月27日

ストーリー

麻薬取締官佐伯は、東亜ビルの前で駐車中射殺された。射った角度から犯人は左利きと判断された。捜査一課は麻薬課の林取締官の協力を得て、麻薬関係者の立廻り先を洗うことになった。それは一杯飲み屋「湖月」とその女将、麻薬卸しの責任者らしき住所不定の武山、ガソリン・スタンドの店主増田、一味の連絡場所とみられる麻雀クラブ「竜」とマスター、薬の運び人君子、その夫で盲目の大野達である。捜査一課の澄川刑事は、彼の妹ゆき子の恋人である秋根刑事とコンビで捜査に当ることになった。君子が現行犯であげられ、夫の大野も取調べをうけた。その時、大野は妻の君子と武山のことを知って、武山の居所を喋った。武山も逮捕された。だが、黙秘権を使う武山に、荒牧課長、鈴木捜査主任は武山を泳がせることにした。この武山を尾行中、澄川は「竜」で井上と十年振りで逢った。井上は澄川の親友であった。戦場で澄川の命を救ってくれた、左利きの秀れた狙撃兵であった。捜査陣は澄川の意見を入れて井上をマークすることになった。その翌日、井上の家を訪れた澄川は、井上に頭の少し弱い妻芳子がいること、彼女が妊娠していることを知った。一方、井上もまた、麻薬団のボス小川の口から澄川が刑事であり、佐伯殺しを追っていることを知らされ、殺すよう命じられた。数日たち、井上は澄川を荒川の突堤に誘い出したが、井上には澄川を殺せなかった。井上は自首するから一日の猶余をくれと澄川に頼んだ。澄川はうなずいた。一つには井上を逮捕する物的証拠がなかったからである。澄川は帰ると上司に報告した。そんな時、巧みに尾行をまいて行方知れずになっていた、武山の死体が江戸川大橋にあがった。井上は、小川から今までの報酬を受け取り、縁を切ると宣言すると、小川の乾分や尾行する刑事をまき、尾道行の最終列車に乗りこんだ。井上は金を尾道にいる母に届け、芳子の後事を託したかったのである。しかし、その列車には、まいたと思った澄川が張りこんでいた。小川から受け取った金を証拠に、澄川は井上に手錠をかけた。裏切られた井上は抵抗した。二人は手錠につながったまま外に転がり落ちていった。

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