花のお江戸の法界坊

劇場公開日:

解説

「六人の女を殺した男」の小国英雄がシナリオを執筆、「沙羅の門」の久松静児が監督した時代喜劇。撮影は「最後の審判」の黒田徳三。

1965年製作/95分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1965年9月5日

ストーリー

釣鐘堂建立のため、浅草観音の境内で勧進をする法界坊は思うように勧進がすすまぬばかりか、手元資金不如意となって、大道商人、芸人と一緒に本所のハキダメ長屋の住人となった。そこで法界坊は長屋のミスといわれる歌仙茶屋の看板娘お菊と熱い仲となり、長屋住いも快適であった。そんなある日、長屋の住人駕篭かきの権三と助十が札差永楽屋の一人娘おくみを駕篭に乗せた。番頭の不穏な様子から、企みを知った法界坊は、おくみを助け、長屋へかくまった。一方札差永楽屋はガメツイ主人の松右衛門が、居候の大身の若君要之助におくみを嫁がせようと考えていた。これを知った要之助の要人青山喜平治は、松右衛門と要之助を利用して、百万両の隠し場所を記す鯉魚の一軸を手に入れようとしていた。この軸のありかを知るのは、お菊の父多兵衛だけであったが、多兵衛は何者かに殺されていた。お菊の兄は江戸市中でも人気の高い義賊木鼠小僧で、秘かに鯉魚の一軸の秘密をさぐっていた。この軸は、要之助の家につたわる家宝で、お家とり潰しになる時、多兵衛に預けたことをおくみが知るばかりに、お菊とおくみをかくまう長屋は、喜平治とその手先の悪浪人に狙われる破目となった。長屋の住人たちは金欲しさからおくみらをかくまっていたが、事の重大さに気づいた法界坊は、身をいつわって永楽屋に入り、一軸の秘密を知った。この一軸こそ、かつて法界坊が多兵衛から預けられたものであった。多兵衛はその軸を屏風にして、法界坊の手に渡したのだ。法界坊は早速屏風をもって逃げたが、途中屏風を川に落してしまった。名人の書いた鯉の絵は川を泳ぎ、そのあとに「……てらじま……にほんえのき」と字がにじみ出た。その頃永楽屋ではお菊が松右衛門、要之助、浪人らに一軸のありかを訊ねられ、拷問を受けていた。百万両のありかと交換にお菊を助けた法界坊は、本性を現わした喜平治と寺島二本榎の通称お化け屋敷で対決した。旗色の悪い長屋チームに、加勢した木鼠小僧と女スリお銀の助太刀で、法界坊らは勢いをえたが、法界坊のすきをみた喜平治が切りつけ、遂に法界坊は昇天した。その年の暮れ、ハキダメ長屋に小判が降った。法界坊が長屋の人々にプレゼントをしたのだ。

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