濡れた欲情 特出し21人

劇場公開日:

解説

“濡れた欲情”シリーズ二作目。社会の片隅の底辺に生きる踊り子たちの青春と、たくましい生命力を描く。脚本は鴨田好史、監督は脚本も執筆している「四畳半襖の裏張り」の神代辰巳、撮影も同作の姫田真佐久がそれぞれ担当。

1974年製作/77分/日本
配給:日活
劇場公開日:1974年1月3日

ストーリー

ストリッパー夕子のひも、芳介はサイフを拾った時から運が向いてきて、釜ヶ崎から出る決心をした。とあるドライブインで、芳介はメイ子という女と会い、二人の心はいつしか共に旅をするまでに結ばれていた。東北のさびれたストリップ劇場。芳介はメイ子をストリッパーとして指導していたが、そこに、前いた一座を追われた夕子が現われた。底辺に生きる若者たちは、それ以来奇妙な関係で結ばれた。夕子とメイ子はレズコンビを組み、芳介とともに各地を流れた。だが、やがて変化のない生活に飽きた芳介は二人の元を去った。夕子とメイ子は元の一座に戻っていった。ある日、芳介は“はみだし劇場”の外波山という男に会った。意気投合した外波山に芳介は、二人の女と別れて来た悲哀を語った。そして、芳介は客のさゆりを誘惑し、メイ子の時と同じように、また二人で旅に出るのだった。一方、一座に戻った夕子は、すでに芳介の子供を宿していた。そんな夕子を、メイ子や仲間の踊り子たちは、いい子を生むように、と励ますのだった……。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0意外な佳品。

2024年3月30日
PCから投稿

若いころの蓮實重彦がゼミで学生に見るよう強くすすめたとかで、確かにロマンポルノらしい支離滅裂な脚本ながら、その適当さ自体に、どこか真にせまるものがある。予算的な制約ゆえのハンディカメラ長回しも、この作品に限っては好感がもてる。とくに白浪のたつ荒れた海へ突き出した埠頭を歩いてゆく女、ステージ上でのレズビアンショー、がよく撮れています。

べったべたの昭和歌謡も、上手に流してぶつ切りにしてをこなしていて、サウンドの感覚が優れていて面白いですね。竹中功的・昭和の人々と、獣のように生きる底辺層の記録。

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milou
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