ヌードの夜

劇場公開日:

解説

恋人のヤクザを殺した女とその女に惚れたがゆえに殺人事件に巻き込まれていく男の不思議な関係を描く。監督・脚本は「天使のはらわた 赤い眩暈」の石井隆。カメラマンは「天使のはらわた 赤い眩暈」「死んでもいい」などで石井隆とコンビを組んだ佐々木原保志。主演は「死んでもいい」「空がこんなに青いわけがない」の竹中直人、「あひるのうたがきこえてくるよ。」「眠らない街・新宿鮫」の余貴美子。キネマ旬報ベストテン第九位。

1993年製作/110分/日本
配給:ヘラルド・エース=日本ヘラルド
劇場公開日:1993年12月18日

ストーリー

広瀬(小林宏史)にプロポーズされた名美(余貴美子)は、ホストクラブの支配人行方(根津甚八)との腐れ縁を立ち切るためにある計画を思いついた。まず、身元を偽って、“代行屋”紅次郎(竹中直人)を訪ね、都内の高級ホテルに帰った後、計画を実行に移すべく、行方を部屋に招き入れ、殺害するつもりだった。しかし、隠していたナイフを行方に見つけられてしまい、さんざん殴られ、犯されることになってしまった。殺意が頂点に達した名美は、彼をシャワー室で刺し殺しす。何も知らない次郎は、次の日、ホテルに行き、行方の死体を見つけた。旅行バッグに死体を入れ、いったんは事務所まで運び込んだものの、翌日には、名美の勤務先をつきとめ、バッグごと死体を返すのだった。名美は遠く離れた森の中に死体を埋めようとするがうまく行かず、結局死体を部屋に放置する。名美のアパートを訪ねてきた行方の弟分、仙道(椎名桔平)は、死体を見つけ怒り狂う。名美を助けるために、次郎は拳銃を手に入れ、仙道の指を吹き飛ばした。部屋に残された二人は港へ行く。名美は、行方が好きだったことを次郎に告げると車ごと海へ身を投げた。車には行方の死体も入っていた。次郎は名美を救出するが、彼女は次郎の前から姿を消した。名美は仙道のところへ行き、自首するつもりだと述べた。そのとき追い詰められ錯乱した借金取りの志村がやってきて、二人を撃つ。一方、次郎が部屋を掃除していると名美がやってくる。二人はその夜初めて結ばれる。しかし、次の瞬間、名美はベッドに血痕を残したまま姿を消す。その後、海に沈んだ車が引き上げられる。ドアには名美の洋服が挟まっていた。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

2.0名美と村木という登場人物。石井作品にはたびたび登場するらしい

2021年4月29日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

 ホテルの一室。行方(根津)を刺した名美。何も知らず殺人現場にやってきた村木。はめられた・・・女の姿は消え、なんとか処理をしなければと焦る。

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kossy

3.5愛と哀しみの東京の夜(ハードボイルド)

2021年2月21日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

泣ける

悲しい

石井隆監督1993年の作品。

東京で“何でも代行屋”をする紅次郎。
そんな彼の元を、一人の女が訪ねて来る。女は名美と名乗り、東京に出て来て日が浅く、観光案内して欲しいというのだ。
何処か訳あり風ながらも魅力的な彼女に惹かれる次郎。
依頼を終え、ホテルに送り届けた…その翌日、名美からホテルに預けた物を取って来て欲しいと連絡が。
言われた通りに部屋に行くと、バスルームに男の死体が…。

次郎は嵌められた。
結婚相手が出来た名美。ホストクラブの支配人・行方と関係を断ち切ろうとするが、相手は逆上。暴行の上に犯されてしまう…。
殺意が芽生え、死に物狂いで…。
その時たまたま見かけた次郎の代行張り紙。罪を、次郎に…。

最初の名美の印象は派手な服に身を包み、ゴージャス。余貴美子の魅惑さもあって、“ファム・ファタール”。
代行屋能力を活かして、名美を捜し出した次郎。
ここまで意地になる理由は…? 怒りか、嵌められた侮辱/屈辱からか、それとも…?
が、再び会った名美の印象はまるで違った。弱々しく、哀しい女。
そんな女に惚れた男もまた…。石井作品常連の竹中直人が個性と哀愁たっぷり。

行方の弟分が襲撃する。
追い詰められていく次郎と名美。
共に哀しい宿命を背負った男と女。
でもこの出会いは、運命だったのか。
例えそれが、悲劇的であっても…。

石井監督が描く東京の夜(ハードボイルド)は、堪らなくカッコ良く、官能的で、切なく哀しい。

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近大

5.0虚無感と喪失感、バブル崩壊とコロナ

2020年4月23日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1993年公開
バブル崩壊による虚無感と喪失感をこれほど真正面からテーマに取り上げて成功している映画はないと思います

土屋名美と村木哲郎の二人の物語であり天使のはらわたのシリーズで有ることを示しています
本当は「天使のはらわた~ヌードの夜」なのだと思います

余貴美子がとにかく素晴らしい
石井隆監督が劇画家時代にかいたエロ劇画の中の名美がそのまま実体化したかのような美貌、エロい肢体で、劇画の雰囲気をそのままに発散しています
そのエロ劇画は遠い遠い昔のことで何もかも忘れていても、劇画家時代の監督の高い画力によって細密に描かれた、女のの肉の弾力、重さ、湿りが感じられる程のエロい表現を、余貴美子の名美は一瞬で蘇えらせる力があります

竹中直人の怪演も素晴らしい
ファムファタルに出会い運命が狂った男をこれ以上はないレベルで演じています
パーフェクトです

ヌードの夜とは、エピローグの名美との性交の幻想を指すのでしょう

しばらく余韻で何も考えられなくなりました

コロナショックの虚無感と喪失感に通じるものがあると思います

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あき240

3.5とてもよかった

2019年2月27日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

楽しい

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吉泉知彦
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