日本一のホラ吹き男

劇場公開日:

解説

「社長紳士録」の笠原良三のオリジナル・シナリオを「続若い季節」の古沢憲吾が監督したサラリーマン喜劇。撮影は「お姐ちゃん三代記」の飯村正。

1964年製作/92分/日本
配給:東宝
劇場公開日:1964年6月11日

ストーリー

東京オリンピックを目指して、日本期待の三段跳びのホープ初等は、今日も猛トレーニングに励んでいた。がアキレス腱切断の重傷を負い入院中、祖先の伝記を手に入れた。“大ボラ吹けど、必ず実現して、浪人から一万石の大名に三段出世……”という伝記に勇気づけられた、初等は日本一の大会社「増益電機」に入社を決心した。入試試験で大ボラを吹いて、更にミス増益電機の可那子にチョッカイを出すずうずうしさだ。就職試験には失敗したが、増田社長にあの手この手でご機嫌伺いすると正社員に坐った。営業部に配置された初等は、「こんな仕事は一月で卒業して係長に昇進」と大ラッパを吹くと、睡眠時間三時間で大奮闘、予言通り、係長にスピード出世。強心臓を買われて、宣伝課づけとなった初等は、「三カ月で課長になって見せると」宣言すると、研究所技師の井川の冷暖電球うりこみに、自からテレビのコマーシャルを買って出る次第。片想いの可那子にも“初等を信じなさい”と強引にプロポーズ。増益電機では、彼の大ボラに大混乱となったが、信用第一と冷暖電球の量産にふみきった。がこれが大当りで、初等は一躍秘書課長に抜擢された。可那子もすっかり、彼の見事さにのまれて“結婚してよ”といい出す始末。だが初等は“あと二カ月で部長になるから”とまたも吹聴。ナイロニア国から発電機を買うという話を聞くと、商売仇の丸々電機西条社長のメカケをだまし、売り込みに成功、見事部長に昇進した。そして可那子と高砂屋とついに目的を達成したが、こればかりは予想に反して尻に敷かれて大ボヤキの毎日だ。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.0成功も失敗も捉え方ひとつですね

2023年2月13日
Androidアプリから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

後世の作品で「ヨイショして出世する」展開がインスパイアされるが、本作の場合、主人公は人並み以上に機転を利かせ目標の為には努力を惜しまない。

何より、超ポジティブで自分の売り込みにも意欲的。
自己肯定感を上げる動画を観るくらいなら、この映画から学べるところを吸収したほうが良い。

そんなにうまく行くかよ、と思うのが世の常だが、自分の見える世界は自分が発する言葉が作るのである。
成功を信じて前向きに走り続ける。
イヤミも皮肉も肯定へすり替えてしまう。

私としては、ここまで会社の仕事を楽しんでこなす気概は無いが、すぐ不幸だ最悪だと嘆いて愚痴や陰口をこぼす日々で終わりたいとは思わない。

人生を楽しもうじゃないか。
そんな気持ちにさせてくれる作品だ。

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K・M

3.5組合と労働基準法の解釈の仕方は間違っているけどね。

2022年4月12日
スマートフォンから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

『デカい看板にあぐらをかいて、安定ボケしているどんぐり野郎』
日本企業の現状を見事に言い切っている。話は誇張しているけど、似たようなもの。
まぉ、ブリシットジョブですからね。ホラ吹いて偉くなるのは良いのでは。
組合と労働基準法の解釈の仕方は間違っているけどね。
日本人こういった話好きですからね。僕も日本人だったんだ。

しかし、日本のビッグバンドってうまいね。外国のビッグバンドと比べても遜色ないと僕は思う。世界一うまいのはドイツ始めとする東ヨーロッパだと思っているけど。

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マサシ

3.0責任もってホラを吹き みんなまとめてメンドウみたよ!

2020年4月19日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

2019年6月2日 #日本一のホラ吹き男 鑑賞
高度成長期のサラリーマン出世物語です。荒唐無稽なのですが、認められるためにがむしゃらに働くシーンもあり、機転と口先だけではないところもいいですね。バブル時のサラリーマンほどガムシャラ感がないのがいいのかな!

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とし

3.5ケガゆえにオリンピック出場を逃した主人公。オリンピックイヤーならで...

2018年9月13日
iPhoneアプリから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

ケガゆえにオリンピック出場を逃した主人公。オリンピックイヤーならではの設定(笑)
普通なら落ち込んでしまうはず。ところがこの主人公、その苦境を笑い飛ばす。ポジティブ、どこまでも前向き。
これはホラ吹きではないじゃないか。有言実行、立身出世していく様がなんとも痛快。見習いたい部分が沢山。後のボンドガール浜美枝も出演、やはり美しい。
ドリフ世代の私は今まで植木等の映画は乗れなかったが、これは文句なし。面白い。

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はむひろみ
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