さくら判官

劇場公開日:

解説

陳出達朗原作・別冊読切傑作集連載「右門捕物帖 まぼろし変化」より、「八人目の敵」の直居欽哉が脚色。「赤い影法師」の小沢茂弘が監督した娯楽時代劇。撮影は「右門捕物帖 卍蜘蛛」の伊藤武夫。

1962年製作/91分/日本
配給:東映
劇場公開日:1962年2月28日

ストーリー

老中筆頭水野越前守の行列に、領主の非道を直訴した肥前島原の百姓たちが捕えられた。島原七万石は、領主松平殿守と奥方が原因不明の病死、嫡男直之介も事故死して現在は将軍家斎三十四番目の子兵部大輔が治めていた。一方、この日奉行所から帰った北町奉行遠山金四郎は、屋敷の前で不思議な虚無僧に出会った。屋敷に入ってみると父景晋が朱に染って倒れている。幸い命はとりとめたが、父は幽霊に斬られたというだけだった。その後、金四郎は書庫で長崎奉行を務めていた頃の父の日誌から、中間茂平次に何事か口どめして暇を出したことを知った。茂平次が今は山谷あたりにいると聞いた金四郎は、そこで難に会っている娘弥生を救ったが、彼の腕に惚れて子分になった五郎吉の案内で粋な女お伴のいる酒場三日月亭へやって来た。やがて、五郎吉たちのおかげで尋ねる茂平次が殺されたことを聞き出した金四郎は不審に思った。茂平次も虚無僧に殺されたというのだ。そんな金四郎の前に虚無僧が現れた。その時助けた弥生がとび出して来た。弥生は虚無僧の妹だったのだ。その夜、川舟の中で弥生から金四郎は彼女が島原藩の兵部大輔の横暴から逃れて来たことを聞いた。芦の陰からそれをうかがう女--お伴だった。お伴の報せで大目付跡部山城守はあわてた。金四郎に幕府の島原藩に対する謀略を見破られるのをおそれた跡部達は、南町奉行に命じて虚無僧直之介を闇にほうむろうとした。直之介は生きていたのだ。直之介暗殺の役を引受けたのが金四郎の父景晋と茂平次だった。金四郎がそれを知った頃、すでに弥生は兵部大輔の屋敷に捕われ、懐剣で大輔を刺し殺した上自害していた。兵部大輔の死により幕府の謀略は行きづまり、金四郎は父景晋を裁くことになった。私情を入れぬ金四郎の一点の曇りのない裁きに、直之介と景晋はそれぞれの感激からむせび泣くのだった。

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