丹下左膳 飛燕居合斬り

劇場公開日:

解説

林不忘の原作を「花と竜(1965)」の田坂啓と「五匹の紳士」の五社英雄が共同で脚色し、五社英雄が監督した異色剣豪もの。撮影は「のれん一代 女侠」の吉田貞次。

1966年製作/91分/日本
原題:The Secret of the Urn
配給:東映
劇場公開日:1966年5月21日

ストーリー

時は将軍吉宗の世。側近の怪人物愚楽老人が権謀術数の限りを尽していた。相馬藩士丹下左馬之介は命によって親友の隠密神島小十郎を斬ったが、自分も藩の隠密に教われ、相愛の萩乃を残したまま行方を断った。ある日、日光東照宮改修の命が小藩の柳生藩に下った。柳生藩を潰そうとする愚楽の奸計だった。藩主対馬守は家宝こけ猿の壷に隠されている黄金百万両で工事を行なおうとした。壷は対馬守の弟源三郎に守られて国許から江戸に向ったが、愚楽は蒲生泰軒に命じて一行を襲わせた。壷の秘密を知った盗賊お藤と与吉も乱闘に加わったが、壷は乞食ちょび安の手に渡った。そこに現われたのが隻眼隻手の丹下左膳、実は左馬之介の生れ変った姿だった。左膳は隠密を斬り壷をもって、お藤、与吉と共に消えた。愚楽が対馬守に、五日後の寛永寺大茶会に壷を持参するよう命じていたので、源三郎は左膳を探して歩いた。盗賊寺にいる左膳は愚楽におびき寄せられたと見せかけ、ニセの壷を百両で売った。萩乃が寺に現われると左膳は人違いだと追い帰してしまった。左膳はすっかり世をすねていたのだ。だが萩乃を愛している左膳をお藤は嫉妬して、壷をもって愚楽屋敷に走った。左膳は追いかけたが、与吉とお藤を人質にされ、危い所を源三郎に助けられた。左膳は源三郎のために一肌ぬぐ気になった。やがて五日後の大茶会の日、寛永寺に現われた左膳は、お藤と与吉に助けられながら愛刀濡れ燕で折りまくった。そして五重塔の上から大音声で真相を暴露した。それを聞いた大岡越前守は、左膳が江戸を去れば、盗賊お藤と与吉を許そうと呼びかけた。愚楽は失脚、柳生藩は安泰、萩乃は源三郎にひきとられ、泰軒を折った左膳は、今は心おきなく、さわやかな秋風にふかれながら、江戸を去っていくのだった。

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映画レビュー

2.5錦之助と五社の左膳

2021年7月30日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

五社英雄が監督し、萬屋錦之介が左膳を演じた、林不忘のご存知時代劇。
柳生藩に多額の出費を求める幕府と、隠し金で賄おうとする柳生藩が金の在り処が記されているこけざるの壺の争奪戦を繰り広げる。
巻き込まれてしまった左膳と盗賊女(淡路恵子)のロマンスが面白い。

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いやよセブン

3.5淡路姐さん格好良すぎ

2015年4月5日
フィーチャーフォンから投稿
鑑賞方法:映画館

日本映画が産み出した稀代のヒーロー丹下左膳。歴代の時代劇スターが演じた役に中村錦之助が挑戦。

片目で隻眼の男、丹下左膳。
“お約束”(笑)の百萬両の壷を巡る、すったもんだの大問題。

錦之助=左膳は、殺陣を含めて豪放なキャラクター像を作り上げている。
しかし、そんな錦之助左膳をもひれ伏させるキャラクターが、淡路恵子演じる鉄火の女賊櫛巻お藤。
もう惚れた。カッコ良すぎ♪
姐さん一生付いて行きます(笑)

藤岡琢也のキャラクターも楽しく、大友柳太郎も錦之助のサポート役に徹する。
これぞ痛快娯楽時代劇の極み。

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