大地の子守歌
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大地の子守歌

劇場公開日

解説

13歳にして売春宿に売られた少女が、苛酷な運命に耐え生き続ける姿を描く。脚本は「動脈列島」の白坂依志夫、監督も同作の増村保造、撮影は中川芳久がそれぞれ担当。

ストーリー

秋の四国路の野山に、美しい鈴の音がこだまする。山道を踏みしめていく幼いお遍路の瞳はつぶらだが盲目であった。少女の名はりんという。彼女は四国の山奥で、ばばと二人で野性の子として暮していたが、ばばの死後、瀬戸内海のみたらい島に売られた。りんが13歳の時だった。島でりんを待っていたのは売春という地獄だった。近い将来、りんも春を売る女にされてしまう。彼女は反抗し続け、苦しい時はばばがよく歌った子守唄を歌った。この島では陸地での売春と別に「おちょろ舟」を漕ぎ出して沖に停泊する船での売春があった。りんはおちょろ舟の漕ぎ手を志願した。舟さえ漕げれば、いつの日か島を脱出できると考えたからだ。が、やがて初潮を迎えたりんは、客をとらされた。島で知り合った少年との淡い恋も散った。りんは狂ったように働きつづけた。その結果、視神経を犯されてしまった。それでも、生きる、という望みを捨てなかった。負けるものか、という闘魂がりんの心を支えていた。そんなりんに同情した伝導師が、りんを島から逃がそうと舟に乗せた。四国へ逃げのびてお遍路になれ、という男に向かって、りんは帯をといた。生まれたままの姿で、りんは男にとも、天にとも、海にとも解らぬまま、汗と涙で汚れた手を合わせた。「うちはただでお金をもらうことはできまへん。どうぞ、うちを好きにしておくれまへ。この恩は、一生、忘れはせんけんな!盲のおりんのこの気持をうけとっておくれまへ」……。朝焼けの四国路を幼いお遍路が行く。りんは夜露のおりた土に顔をこすりつける。いっぱいにひらいた瞳で、大地の底まで見通そうと一心に目をこらす。やがて、土の下から声が上ってくる。「おりん、おりん」それは、ばばの声であり、大地の声であり、神の声であり、また、浄化されたりん自身の声でもあった。...

スタッフ

監督
脚本
白坂依志夫
原作
素九鬼子
製作
藤井浩明
木村元保
撮影
中川芳久
美術
間野重雄
音楽
竹村次郎
録音
太田六敏
宮下光威
照明
福富精治
編集
中静達治
助監督
近藤明男
スチル
上村正樹

キャスト

作品データ

原題 Lullaby of the Good Earth
製作年 1976年
製作国 日本
配給 松竹
上映時間 111分

提供:株式会社キネマ旬報社

映画レビュー

平均評価
4.2 4.2 (全1件)
  • よかった ネタバレ! 山でお婆さんと暮らす原田美枝子が、人買いにだまされて、島で女郎にさせられる。 一円も借金なんかしていないのに、借金漬けみたいにされてすごく理不尽だった。 そんな原田美枝子は山育ちで非常にピュアで... ...続きを読む

    古泉智浩 古泉智浩さん  2014年8月25日  評価:4.0
    このレビューに共感した/0人
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