「花粉」より 空かける花嫁

劇場公開日:

解説

藤沢桓夫の「花粉」を映画化した大船調の下町喜劇。「サザエさんの結婚」(東宝)の笠原良三が脚色、「新家庭問答」のコンビ番匠義彰が監督、生方敏夫が撮影した。音楽も「新家庭問答」の牧野由多可。「森と湖のまつり」(東映)の有馬稲子、「この天の虹」の高橋貞二や小山明子・志村喬らが出演。

1959年製作/92分/日本
原題:The High-Flying Bride
劇場公開日:1959年1月1日

ストーリー

女子大生まるめは下町の繊維問屋七宮商店の七兵衛の孫娘だ。ケチな祖父も彼女にだけは目がない。祖父は息子の吉太郎・さよ子夫妻をおさえつけ、店のこと一切をとりしきっている。まるめは内証でフランス留学生試験を受け、合格した。祖父には三年間の留学費用四百万円はショックだった。可愛い孫を海外へ手離すことよりも。まるめには祖父の強欲ぶりや、店の制度を改めさせる意図があった。それが出来ればフランス行きを止めてもいい。七兵街の方ではまるめの引き留め策をはかっていた。まるめが学友の和枝と住むアパートの隣室に、浅草の軽演劇の作家・秋山がいた。まるめの送別会のとき、七兵衛は彼と孫娘が好き合っているらしいのを見抜いた。七兵衛は秋山にまるめに惚れこんだふりをし、引留めに成功したら礼金をあげると申し込んだ。秋山にはまるめとつき合うのは悪くなかった。まるめは秋山のために思い止まるつもりになる。--七兵衛は浅草のうなぎ屋の女将おそのが好きだった。まるめと和枝は祖父の老いらくの恋を成功させようと、和枝の勤める銀座のバーでデイトする機会をつくってやった。そのバーのアルバイト学生のバーテン・高野は和枝の恋人だ。デイトは成功し、七兵衛は痛飲した。まるめの先生、大学助教授本間が彼女を追い廻し、浅草の踊り子椿が役を得ようと秋山につきまとい、二人の仲がうまくいかない。さらに、秋山と七兵衛の契約がまるみにバレ、まるめは怒った。七兵衛にフランス行きを宣言した。秋山はフラれた。本当に愛していたのに。彼は田舎へ引きあげた。--七兵衛は譲歩し、店の改革をしたが、まるめはきかなかった。まるめのフラシス行きの当日、秋山が浅草に帰ってきたのが判った。和枝や店に傭われた高沢が駈け廻ったのだ。七兵衛は秋山が大阪で急病になり、まるめの名を呼んでいることにした。さすがのまるめもフランス行きを取り止め、大阪へ飛びたった。同じ機に秋山が七兵衛にすすめられて乗込んでいた。

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