自転車吐息

劇場公開日:

解説

憂欝な日々を送る二人の予備校生の心情を描く青春映画。脚本・監督は8ミリ出身で「決戦!女子寮対男子寮」の園子温。共同脚本は8ミリ「ふたつくくり」の斎藤久志。撮影は北沢弘之がそれぞれ担当。(16ミリ)

1990年製作/93分/日本
劇場公開日:1990年5月12日

ストーリー

愛知県豊川市に住む史郎は、悶々とした日々を過ごす三浪の予備校生。ある障害を自力で克服した妹・方子が自転車で新聞配達をしているのを見ならって自らも始める史郎だったが、それと入れ替わりに方子はやめてしまうのだった。史郎は高校時代の仲間の圭太と一緒に作った8ミリ映画「一塁」の未完成が気になっていた。圭太を誘いもう一度再開しようとアイディアを持ちかける史郎だったが、受験のことで閉鎖的な心情の圭太は、あまり乗り気ではなかった。そんな時、東京の大学に進学した仲間の京子が帰ってくる。戸惑いながらも京子の家へ行く圭太。しかしそこには京子の大学の先輩も居合わせ、圭太は飛び出してしまうのだった。一方相変わらず自転車に乗って新聞配達をする史郎の前に、圭太が現われ映画を再開することになる。そしてここに京子も現われ久びさに再会する三人。予備校で8ミリを回す三人だったが、閉塞感が抜けない圭太はビルの窓から飛びおりてしまい重傷を負う。史郎はそんな圭太を病院から連れ出し、自転車の後ろに乗せて疾走する。そしてそれを追う方子。方子が海岸に着いた時、史郎らの姿はなく、自転車が燃えていただけだった。方子はそのまま東京へと向かい新宿の人ごみの中に消えていくのだった。

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