高校さすらい派

劇場公開日:

解説

少年サンデーに連載されていた滝沢解原作、芳谷圭児の漫画の映画化。脚本は「喜劇 男は愛嬌」の熊谷勲。監督は脚本にも参加している同作の森崎東、撮影も同作の吉川憲一がそれぞれ担当。

1970年製作/86分/日本
原題:High-School Outcasts
配給:松竹
劇場公開日:1970年12月16日

ストーリー

久里浜少年院を退院した荒木勉は、少年院の教官武山の紹介で、地方の二流私立高校誠光高校の三年生に編入した。誠光高校は進学率を高めようとエルエル装置導入に踏切って、そのために半ば強制的な寄付を学校側は要求した。勉の若い情熱と反抗心は爆発し、クラスの中でとかく問題の多い、教師から白眼視されている井上勇介、理事長松原剛造の娘和子が参加して、エルエルのテキストを校庭で焼き払ってしまった。さらに学校唯一の東大志望の進藤を理論的指導者に迎えた。そしてクラス全員が、講堂にたて籠った。しかし闘争の敗北は間もなく訪れた。学校側は、勇介を杉山教頭に対する暴行を理由に警察に引き渡し、さらに進藤を東大入試の内申書で釣り、スト派をバラバラにしてしまった。勉と勇介には三カ月の停学処分がいい渡された。だがこの処置を不服とする勉と勇介は、なおもたて籠り抵抗を続けたが、パトカーのサイレンが勉たちの危機を告げた。無我夢中で逃げる勉、勇介、和子は無意識のうちに廃船に潜み、これからの対策を練り始めた。一方、剛造は勉と勇介が和子を誘拐したとして、告訴し警察の出動を求めた。その結果勇介一人が逮捕された。剛造は、勉に哀願するように五分間だけ話があるといい、応じた勉に和子は一度出血したら止まらない血友病であることを打明けた。うちひしがれた勉は船にもどり、降服するよう和子に勧めた。しかし和子はすでに自分がどんな運命の下に生きているかを知っていた。その時、不良グループのオートバイが勉、和子のたてこもる廃船に突っ込んで来た。その中の一台が船腹に激突して火を吹き船に燃え移った。この乱戦のなかで和子は死に、学校葬がしめやかに行なわれた。勉は絶望を噛みしめながら、再びあてのないさすらいの旅へと歩き始めた。

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