きみが輝くとき

劇場公開日:

解説

片腕のないハンデを克服して、サッカーに熱中する少年の姿を描く。田中館哲彦原作『燃えろ! キッカーズ』という実話をもとに「典子は、今」の松山善三が脚本化。監督は「翔べイカロスの翼」の森川時久、撮影は「海に降る雪」の姫由真左久がそれぞれ担当。

1985年製作/102分/日本
配給:東宝東和
劇場公開日:1985年10月10日

ストーリー

岡島合金の社長・隆造の孫、進は先天性四肢障害で左腕の肩から先がなかった。隆三は進に力強く生きてもらうため、毎朝一緒にジョギングをさせた。ある日のジョギングの後隆造はいやがる進を連れて全日本サッカー選手権決勝戦を見に行った。いつしか試合に夢中になった進は、サッカーの選手になりたいと眼を輝やかせた。隆造は部下の西原に頼み、彼の一人娘・由加が入っているサッカー・チーム“ブルー・ソックス”に紹介してもらおうとしたが、由加はテストに合格しなければと条件をだす。ハンデゆえの体力不足で不合格になった進は、想像もつかない努力と深夜の猛特訓で、ついにテストに合格しチームの一員となった。監督の秋本公介は弁護士志望の好青年。これまで四回の司法試験に落ち、アルバイトしながら子供たちにサッカーを教えている。彼に恋しているのが下宿先の万福食堂で働く高子。進は左腕のないハンデを克服しようとサッカーに熱中していき、もう一人の新入り、青森からの転校生・河村虎一と親友になっていく。選抜大会の日、公介の試験が試合と重なって、チームは大敗し、公介も不合格となった。何もかもが中途半端な公介に隆造はカツを入れる。その日から公介は変り、練習は次第に激しくなっていく。真冬の遠征試合で、進は初めて正選手となる。秘かに見守る隆造と母、幸恵。試合は大接戦となるが、ゴール前の混戦で進はバランスを崩し、自陣のゴールにボールを蹴りこんでしまう。この自殺点でチームは負けた。みんな、口には出さないけれど、進にはサッカーは無理だと思い始めていた……。孤立し泣きながら家に帰った進は、隆造が秘かに撮った全力でプレーする自分の姿を見て、再び熱い闘志を燃えたたせる。虎一一家は生活が行きづまり、青森へと帰っていった。練習に練習を重ね、二度目の送会の日が来た。“ブルー・ソックス”は勝ち進み、全国大会に出場する。進は一回戦で戦うチームの中に、思いがけず虎一の姿を見つけた。二人は対決することになる。そして、進がシュートを決めた。

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