おさな妻(1970)

劇場公開日:

解説

「ジュニア文芸」に連載された富島健夫の人気小説を「でんきくらげ 可愛い悪魔」の白坂依志夫と安本莞二が共同執筆し、監督、撮影も同作の臼坂礼次郎と上原明がそれぞれ担当。

1970年製作/86分/日本
原題:Child Bride
配給:ダイニチ映配
劇場公開日:1970年11月12日

ストーリー

黛玲子は数カ月前、母を病気でなくし、みなし子になってしまった。親族会議の結果、伯母静江の家に引き取られることになった。母をなくした悲しみを、静江は優しくいたわり、今まで通り高校に通わせてくれたが、静江の息子淳一だけは、いかがわしい眼つきで玲子を見ていた。ある日、淳一が静江の留守中、学校から帰った玲子に乱暴しようとしたため、玲子はこの家を出る決心をする。行くあてもなく町をブラブラしている玲子に声をかけたのは由紀子というあまり売れない、小劇場の舞台女優だった。由紀子に事情を説明すると、こころよく、彼女のアパートにとめてくれ、翌日、安いアパートを紹介してくれた。静江の反対を押し切ってアパートでの一人暮しを始めた玲子は、再会した幼稚園時代の先生の紹介で通学のかたわら保育園で子供たちの面倒をみるアルバイトを始めた。生活のためとはいえ、学校を抱えてのアルバイトは苦しかったが、やがてそれもなれた。園児たちはすぐ玲子になつき、ことに母のないまゆみは、玲子を母のようにしたうようになった。やがてまゆみを間にはさみ、父親の吉川と玲子は食事をしたり、買い物をしたりする、楽しい時間を持つようになった。玲子は、吉川をまゆみの父親としてよりも、男性として愛情を感じ始めていた。吉川の強引な求婚に、玲子は高校生という自分の立場と吉川との年齢の開きに躊躇しながらも結婚に合意する。幸せな結婚生活が続いた。しかし、ふとしたきっかけで吉川の昔の恋人を知り、いまもなおその恋人が吉川を愛していることを知った玲子は、大人の愛憎の複雑さが理解できず自暴自棄になって結婚を後悔し、家庭を棄てようとするが、吉川の強い愛情を感じ、やがてまゆみと吉川との静かで平和な生活にもどっていった。

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スタッフ・キャスト

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映画レビュー

3.517歳で結婚は珍しい、感動する程ではないが、ほのぼのとして案外面白かつた

2020年12月4日
PCから投稿
鑑賞方法:DVD/BD

1=中学の時、TVで何十回か観た
2=TVと映画では、放映時間が違うので内容も違うかも知れないが
   映画では、母の急死で1人になり、幼稚園児が縁で結婚と判明
   → なぜ、幼くして結婚したのか、不明だった
   → 結婚の理由が判って良かった
3=吉川は、喜久子の誘惑を振り切った立派な男だ

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KEO

3.0昔のお色気系作品かと思った

2016年7月23日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

幸せ

総合60点 ( ストーリー:65点|キャスト:60点|演出:60点|ビジュアル:70点|音楽:60点 )

 題名もそれっぽいし、冒頭からそんな場面から始まるし、最初は軽いお色気を売りにしたそういう系の作品なのかと思った。映画としてはくだらないけれどそれはそれでいいかと思っていたら、それは最初のほうだけだった。途中からはずっと普通な演出・話になる。でもそれならば最初からそうしたほうが良かったのではないか。変な期待だけが膨らんだ。
 物語は不幸な少女が幸福を見つける中盤が一番良かったが、結末にむけての展開は盛り上がりに欠ける。演技・演出・音楽と全体に70年代らしさが前面に出ていて、決して質が高いと思わないのだけれど、何故かこの古さに妙な懐かしさを感じて悪い感じはしなかった。

 主演の女優は本当は20歳すぎなのに17歳の高校生役を演じているのだと思ったら、公開当時まだ15歳でむしろ設定年齢より年下だったことに驚いた。大人びているというよりもちょっと老けていて垢抜けていない印象。でも花嫁姿は悪くない。それでも15歳でこういう役柄も思い切ったものだ。

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Cape God
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