江梨子

劇場公開日:

解説

橋幸夫のヒット曲「江梨子」から「鉄砲安の生涯」の木村恵吾が脚色・監督した歌謡メロドラマ。撮影は「女は夜霧に濡れている」の渡辺公夫。

1962年製作/81分/日本
配給:大映
劇場公開日:1962年3月25日

ストーリー

小雨にぬれた江梨子の墓標の前にたたずむ茂は、今日もまた江梨子との楽しかった思い出にふけるのだった。江梨子--そう茂が江梨子に初めて逢ったのもこんな風に雨の降る日だった。茂が下宿を引払って姉の嫁ぎ先の家に引越した日のことである。道に迷って困った茂が通りがかりの江梨子に話しかけたのが最初だった。偶然にも江梨子は茂と同じ伊豆の田舎出身で、茂の姉の家を手伝っているのだった。同じ家の中での茂と江梨子の生活が始まった。何かにつけてクスッと笑う江梨子は茂にとって、しゃくの種でもありあいらしくもあった。だが何かと茂の世話に心をくだく江梨子の優しさを知り、茂は江梨子が大好きになった。江梨子も茂が好きだった。茂が勉強する時には、何時までもつき合って身の廻りの世話をする江梨子。そんな二人の様子を心配した姉は、二人の仲を遠ざけようと江梨子を田舎へ帰してしまった。茂は悲しんだ。しょんぼりと荷物を手に去って行く江梨子を見送る茂の眼は、自分勝手な大人達に対する怒りと悲しみの涙にぬれた。学校が休みに入るのを待ちかまえるように茂は田舎へ帰った。伊豆の海辺で再会した二人はただ涙にくれ、時のたつのも忘れて語り続けた。やがて茂は、江梨子を家へ引きとると言う母の言葉を信じて東京へ戻った。江梨子との将来を夢みて勉強する茂。だが再び茂が帰省した時には、江梨子はもう居なかった。茂の母は孤児の江梨子を育てた彼女の伯母に金を与え、江梨子を他の土地へ追いやったのだ。なれぬ土地で病に倒れた江梨子は一人ぼっちで世を去った。可哀相な江梨子のために、茂は人目もかまわず泣くのだった。

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