劇場公開日 2008年2月16日

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「国家元首と一人の女という立場の描き方のバランスがうまい」エリザベス ゴールデン・エイジ Cape Godさんの映画レビュー(感想・評価)

4.0国家元首と一人の女という立場の描き方のバランスがうまい

2013年3月4日
PCから投稿
鑑賞方法:CS/BS/ケーブル

知的

総合:75点
ストーリー: 70
キャスト: 70
演出: 70
ビジュアル: 80
音楽: 75

 女王は国に責任があると同時に一人の人間でもある。国家の命運を描けば女王としての人間性に日が当たらず、ただの政治・歴史の映画になる。一人の人間として描けば、女王としての立場・義務が無視されてただの人の人生の話になり作品が安っぽくなる。政治的対立・宗教的対立・国際政治・政略結婚・軍事行動・陰謀といったものから、個人的親愛・恋愛・裏切りと心の傷といったものまで、この作品では両方の立場がバランスよく描かれていたと感じた。

 衣装・建物といったものの本物感はかなりのもの。撮影はこだわりが感じられる。映画なのだから当然のことながら動画なのであるが、油絵絵画の紙芝居を見ているようにも思えるようなちょっと重々しい雰囲気やちょっとした芸術性が全体として画面にある。それに合わせ背後で奏でられる音楽は、その画面の雰囲気をでしゃばりすぎないようにうまく盛り上げており、作曲者のバランス感覚に優れているセンスが感じられる。

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Cape God