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北極のナヌー
(C) 2007 COTN Productions.Inc.
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「ナヌー」とは,白クマを
「氷海の王者」と称するイヌイットの言葉「ナヌーク」から。
吹き替えのナレーションで鑑賞。
稲垣吾郎の声は,優しくて聞き心地が良い反面,
抑揚がなく一本調子。
油断すると睡魔が襲う・・・。
編集で味付けされたドラマは作為的だし,
野性動物に名前を付ける人間のエゴも見えて感じが悪い。
そのせいで,温暖化のメッセージを,
押し付けられている印象を受ける。
過酷な環境を逞しく生きる動物たちと,
北極が直面している危機を,
最小限のナレーションで見せてほしかった。
「皇帝ペンギン」でも父、母、子のペンギン一家を中心にすえて追ってはいたが、本作ではさらに“主人公”のクマを「ナヌー」と名付けてしまって、明らかな性格付けがなされてしまっているし、稲垣吾郎のナレーションも、あたかも「物語って」いるようで、そこはドキュメンタリーとして線を若干超えてしまっているように思う。
小さな子にはわかりやすいのかもしれないが、「ディープ・ブルー」や「皇帝ペンギン」といった驚異的で力強い自然の姿を美しい映像で見せ、ヒットしてきた近年の同様のネイチャー・ドキュメンタリーに比べたると見劣りする感は否めず。
「北極の氷がなくなる危機感」もいまいち伝わらず、そらんらば何故クマとセイウチだけに焦点が当てられているのか? 北極にはもっと多様な生態系が存在しているはず。それらがどのような危機にさらされているのかも、甘い“物語り”のせいであまり真剣に伝わってこない。単に「氷が減ってきて狩場が少なくなってしまいました」と稲垣吾郎に言われるだけよりも、具体的に過去の北極の映像なんかを提示してくれればと思うのだが、そこまでやるとお固くなりすぎてしまうか……。
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