ショートバス : 新作映画評論

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ショートバス

劇場公開日 2007年8月25日
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ショートバス 8月25日よりシネマライズにてロードショー

同時多発テロで男根をへし折られたニューヨークへの讃歌

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異形のロックバンドを描く「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」で世界に注目されたミッチェル監督の新作だが、こちらのほうが数段素晴らしい映画だと僕は思う。社会から排除される少数派のセクシュアリティを主題に据える姿勢は一貫していて、むしろ今回のほうが“普通の人々”を相手にしている分、その主張が明確になっている。少し偏ったセックスへの好みを抱え、ついでに精神状態もやや危うい人たちにとっての憩いのサロン“ショートバス”の常連たちを主人公とし、より明確にセックスが題材になるが——だからこそ日本での公開に“ボカシ”が入るのは残念!——むろん“ポルノ映画”というわけじゃない。ここでのセックスは、僕らが誰しも抱える他者との関係性への欲望のメタファーであり、だから登場人物はどこか僕らに似ている。彼らは憐れみや治療を求めてはいなくて、ただ他者との強い関係性を欲望しているのだ、全体としてより若くて過激な世代を被写体とし、サブカルへの傾斜を濃厚に帯びたウッディ・アレン作品といったところか?

グラウンド・ゼロも映し出され、冒頭のチャーミングなニューヨークのミニチュアからグイグイ僕らを引き込むこの映画、同時多発テロでワールド・トレード・センター(男根?)をへし折られたニューヨークへのハートウォーミングな讃歌でもある。

北小路隆志

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ABOUT THE MOVIE

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  • ショートバス
  • 「ヘドウィグ・アンド・アングリーインチ」で衝撃のデビューを果たしたジョン・キャメロン・ミッチェル監督が、“愛”と“セックス”をテーマに描いた人間ドラマ。人に言えない悩みを抱えるカップルカウンセラーのソフィア、彼女の元へ相談に訪れたハンサムなゲイのカップル、ジェイムズとジェイミー、孤独を抱えるSM女王セベリン……。愛を求めて彷徨う彼らは、ニューヨークのサロン“ショートバス”にたどり着く。
  • 原題:
    Shortbus
    監督・脚本:
    ジョン・キャメロン・ミッチェル
    製作:
    ハワード・ガートラー、ティム・ペレル、ジョン・キャメロン・ミッチェル
    撮影:
    フランク・G・デマルコ
    音楽:
    ヨ・ラ・テンゴ
    出演:
    スックイン・リー、ポール・ドーソン、PJ・デボーイ、リンゼイ・ビーミッシュ、ラファエル・バーカー、ジェイ・ブラナン、ピーター・スティクルス、ジャスティン・ボンド
    2006年アメリカ映画/1時間41分
    配給:
    アスミック・エース
  • 8月25日よりシネマライズにてロードショー
  • オフィシャルサイト

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