デス・プルーフ in グラインドハウス : 新作映画評論

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デス・プルーフ in グラインドハウス デス・プルーフ in グラインドハウス 2007年9月1日より、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、みゆき座にてロードショー

よし、それで行け、タランティーノ

画像1(C) 2007 The Weinstein Company

ベイブとブレット。韻を踏めばこうなる。おねえちゃんと銃弾。言い直せばわかりやすい。どちらも楽しいゴミ映画の必需品だ。

クエンティン・タランティーノも、「ふたつのB」が大好きだ。加えていえば、もうひとつのBことブルシット(与太)にも眼がない。ベイブとブレットとブルシット。アホで楽しそうな並びではないか。この3Bが跳梁する映画が現れると、かならずだれかが眉をひそめる。他方ではもちろん、大喜びする連中がいる。笑えるバランスだ。罪深い快楽、などと殊勝な口を利くことはない。映画とは本来、無責任であってもかまわないものなのだ。ただし、ヘボは困る。退屈や鈍重も困る。要するに、面白くて冴えていれば、世間に対する責任などは取らなくてもよい。

「デス・プルーフ」のタランティーノは、この原則に従って映画を撮っている。スタントマン・マイク(カート・ラッセル)という連続殺人鬼を暴走させ(今回は車が銃弾の代わりだ)、おねえちゃんたちの素足と尻(ブニュエル同様、タランティーノは素足フェチだ)を執拗に接写していたかと思うと、後半は一転、「ファスタープッシーキャット・キル!キル!」も顔負けの事態が展開する。大胆な転調だ。制度や習慣を2度3度とひねり、細部を入念に築いた上で、タランティーノは自身の体質を解き放っている。よし、それで行け。体質に居直ったというよりも、探していた体質の着地点を彼は再発見した、というべきだろう。

芝山幹郎

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ABOUT THE MOVIE

  • デス・プルーフ in グラインドハウス 画像2
  • デス・プルーフ in グラインドハウス
  • 鬼才Q・タランティーノ監督が、殺人鬼とセクシー美女軍団の激闘をカーアクション満載で描いたスラッシャー・ムービー。テキサスの人気女性DJジャングル・ジュリアは、女友達と一緒にお気に入りのバーを訪れる。しかし彼女たちの背後には、車を凶器に美女を狙う恐ろしい殺人鬼スタントマン・マイクが忍び寄っていた。それから14カ月後、今度はスタントウーマンのゾーイたちがマイクの標的となるが……。
  • 原題:
    Death Proof
    監督・脚本:
    クエンティン・タランティーノ
    製作総指揮:
    ボブ・ワインスタイン、ハーベイ・ワインスタイン
    製作:
    エリザベス・アベラン、ロバート・ロドリゲス、エリカ・スタンバーグ、クエンティン・タランティーノ
    撮影:
    クエンティン・タランティーノ
    出演:
    カート・ラッセル、ゾーイ・ベル、ロザリオ・ドーソン、バネッサ・フェルリト、ジョーダン・ラッド、ローズ・マッゴーワン、シドニー・タミーア・ポワチエ、トレイシー・トムズ、メアリー・エリザベス・ウィンステッド、クエンティン・タランティーノ
    2007年アメリカ映画/1時間53分
    配給:
    ブロードメディア・スタジオ
  • 2007年9月1日より、TOHOシネマズ六本木ヒルズ、みゆき座にてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C) 2007 The Weinstein Company

デス・プルーフ in グラインドハウス

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