サルバドールの朝 : 新作映画評論

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新作映画評論

サルバドールの朝 サルバドールの朝 9月22日よりシャンテシネほかにてロードショー

ダニエル・ブリュールが複雑かつ魅力的な人物像をリアルに再現

画像1(C)Mediapro- Future Films

近年になってフランスを舞台にした「ドリーマーズ」やイタリア映画「輝ける青春」など、“政治の季節”と呼ばれた1960年代末から70年代初めにかけての世界的な“若者の反乱”を主題にした良質の映画が注目を浴びていて、「サルバドールの朝」もまた同時期のスペインを舞台とする映画だ。主人公のサルバドールはスペインでは有名な実在の人物。それなりに裕福な家庭に育ちながら、祖国で長々と続いたフランコ独裁政権に反旗を翻す活動を展開、結局、警官を射殺した罪で死刑になった。

「グッバイ、レーニン」でブレイクしたダニエル・ブリュールが、若者特有の無鉄砲さでロビン・フッドめいた義賊を気どる一方、決して信念を曲げない情熱や誰からも(特に女性から?)愛されてしまうカリスマ性に恵まれる……といった“普通の若者”でありつつ、ある時代を象徴する存在となった複雑かつ魅力的な人物像をリアルに再現する。また、この時代を扱う青春映画の特徴といっていい、当時の世相を甦らせるポップソングの多用が本作でも楽しみの一つになる。快活なアクションやラブストーリーも織りまぜたアメリカン・ニューシネマ風の前半と獄中での死刑囚としての主人公の苦悩を描く後半部分の対照も鮮やかで、この一本で二つの映画を同時に見終えたような充実感を得られるに違いない。

北小路隆志

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ABOUT THE MOVIE

  • サルバドールの朝 画像2
  • サルバドールの朝
  • 1970年代初頭のスペイン。独裁政権に対し反旗を翻す地下組織に属するサルバドールは、闘争資金を得るために銀行強盗を繰り返していた。やがて警察との銃撃戦が起き、その混乱の中で逮捕されたサルバドールは死刑を求刑されるが……。「グッバイ、レーニン!」のダニエル・ブリュールが、自由のために戦い25歳の若さで処刑される主人公サルバドールを演じるヒューマンドラマ。共演は「トーク・トゥ・ハー」のレオノール・ワトリング。
  • 原題:
    Salvador
    監督:
    マヌエル・ウルエガ
    脚本:
    ユイス・アルカラーソ
    原作:
    フランセスク・エスクリバノ
    出演:
    ダニエル・ブリュール、レオノール・ワトリング、レオナルド・スバラグリア、イングリット・ルビオ、トリスタン・ウヨア
    2006年スペイン・イギリス合作映画/2時間15分
    配給:
    CKエンタテインメント
  • 9月22日よりシャンテシネほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)Mediapro- Future Films

サルバドールの朝

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