ザ・マジックアワー : 新作映画評論

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ザ・マジックアワー

劇場公開日 2008年6月7日
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ザ・マジックアワー 6月7日より日劇3ほかにてロードショー

名作旧作へのオマージュがテンコ盛りのエネルギッシュな作品

画像1(C) 2008 フジテレビ 東宝

ホテルの内幕を描いた「THE 有頂天ホテル」から2年、三谷幸喜監督・脚本の新作は、架空の港町を舞台に、売れない俳優が映画撮影のためとだまされて、ギャングの抗争に巻き込まれていくコンゲーム風のコメディだ。主要キャストだけで10人、ゲスト俳優を入れると16人にもなる群像ドラマで、テンポのいい演出と予想外の展開で最後までハラハラさせる。売れっ子の佐藤浩市が売れない俳優、妻夫木聡がギャングの子分、という意外なキャスティング。ことに実力派の佐藤がわざとヘタに演じる主人公のおおげさな芝居が見もので、ナイフをなめながら西田敏行の前ですごむシーンは笑えた。

これは映画についての映画でもあって、小学生の時から映画マニアの三谷は、名作旧作のオマージュをテンコ盛りにしている。劇中映画として登場するのは、「カサブランカ」をパクッた「暗黒街の用心棒」、故市川崑監督の「黒い十人の女」をもらった「黒い101人の女」では、生前の市川監督の演出ぶりが見られる。深津絵里が三日月に乗って歌うのはウッディ・アレン監督の「ギター弾きの恋」で、曲はショーン・ペンがサマンサ・モートンに歌った「アイム・フォーエバー・ブローイング・バブルス」など、まだまだある。ネタ元が渋いというかマニアックで、観客はどのくらいわかるのだろうという疑問もある。そんな心配はあってもビリー・ワイルダーを敬愛する三谷監督は、2時間16分をしっかり楽しませる。エネルギッシュで映画愛にあふれた作品に仕上がっている。

おかむら良

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  • ザ・マジックアワー 画像2
  • ザ・マジックアワー
  • 港町・守加護(すかご)を牛耳るギャングのボス・天塩の愛人に手を出してしまった備後は、命を助けてもらう代わりに伝説の殺し屋・デラ富樫を連れて来ることを命じられる。追い込まれた備後は三流役者の村田を雇い、映画撮影だと思い込ませて殺し屋を演じさせるが……。「THE有頂天ホテル」などのヒットメーカー、三谷幸喜が監督・脚本を手掛けるクライム・コメディ。キャストには佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里ら豪華な顔ぶれが集結。
  • 監督・脚本:
    三谷幸喜
    製作:
    亀山千広、島谷能成
    撮影:
    山本英夫
    音楽:
    荻野清子
    美術:
    種田陽平
    出演:
    佐藤浩市、妻夫木聡、深津絵里、綾瀬はるか、西田敏行、小日向文世、寺島進、戸田恵子、伊吹吾郎、浅野和之、市村萬次郎、柳澤愼一、香川照之、甲本雅裕、近藤芳正、梶原善、阿南健治、榎木兵衛、堀部圭亮、山本耕史、市川亀治郎、市川崑、中井貴一、鈴木京香、谷原章介、寺脇康文、天海祐希、唐沢寿明
    2008年日本映画/2時間16分
    配給:
    東宝
  • 6月7日より日劇3ほかにてロードショー
  • オフィシャルサイト

(C)2008 フジテレビ 東宝

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